日本ハムの新庄剛志監督(54)が沖縄・名護で行われている春季キャンプ第1クール最終日の4日、野村佑希内野手(25)を二塁に再挑戦させることを明言。周囲を大きくざわつかせている。指揮官の胸の内を、ひもといてみると――。

 全体練習終了後、新庄監督はおもむろにチーム主力打者の一人である野村について言及。「野村君をセカンドに挑戦させます。外野がちょっとたくさんいるからね。競争というかチャレンジさせてみて判断したい」と述べ、6日の第2クールから本格的にコンバートさせる方針を明かした。

 野村といえば昨季、指揮官から「開幕4番」に抜てきされるとシーズン序盤は打棒が爆発。開幕5試合で7安打3本塁打7打点を挙げるなどチームの開幕ダッシュに大きく貢献した。だが、5月中旬に左脇腹を痛めて以降は低迷。結局101試合で打率2割6分8厘、8本、35打点に終わった。

 今季はそんな悔しさを晴らすべく、キャンプ初日から一塁、三塁、外野を練習。レギュラー争いに加わる意欲をのぞかせていた。だが自身の守れるポジションには、すでにライバルが君臨。このままでは主力が故障離脱でもしない限り、今季も試合出場は限られる。

 そこで指揮官は石井一成内野手(31)の西武移籍で手薄になった二塁に着目。野村にチャンスを与えたわけだが、新庄監督は2023年シーズンに野村を二塁に一度挑戦させたものの断念した経緯がある。にもかかわらず、なぜ再び挑戦させようと決意したのか。背景には野村の打撃を生かしたい親心もあるが、別の要因も見え隠れする。今季チーム唯一の弱点とも言える二塁のレギュラーが、いまだに確定していないからだ。

 すでに新庄監督は石井の穴を埋めるべく、今春キャンプから捕手登録の吉田を二塁へコンバート。キャンプ二軍スタートの上川畑や新外国人のカストロらを競わせ、遊撃併用の水野、山県らで二遊間を組みたい意向を示していた。

 しかしながら、いずれの選手もシーズンを通して活躍する保証はなくカストロに至っては来日すらしていない。となればリスク回避の意味合いも込め、複数の〝保険〟をかける必要がある。その一つが「野村二塁」というオプションだ。

「パッと見て、野村君と吉田君のどっちが(二塁が)うまいかっていうのは分かってくるから。うまい方を使う。それに外国人(カストロ)も来るけど、まあ(日本野球に)すぐには慣れないでしょうからね。最初から期待していない。プラス思考なんだけど、そこ(外国人)はもうポジティブにはなれないからね」(新庄監督)

 当の野村は、この日の練習後「僕としてはマイナスはない。やるだけだと思う」と断言。二塁再挑戦にやる気を見せたが、果たして開幕までにポジションをつかみ取れるのか。注目が集まる。