ドジャースは4日(日本時間5日)に敵地フィラデルフィアで行われたフィリーズとの地区シリーズ第1戦に、5―3で逆転勝利を飾った。大谷翔平投手(31)はMLB史上初となる二刀流出場を果たし、ポストシーズン(PS)初登板初勝利。最後は佐々木朗希投手(23)がプロ初セーブをマークした。猛威を振るう日本選手の活躍で大黒柱の山本由伸投手(27)から“リリーフエース”佐々木、守護神・大谷への至極の黄金リレーが実現する可能性もありそうだ。

 真っ赤に染まった完全アウェーの一戦で世界一軍団が底力を発揮した。大谷は「1番・投手兼指名打者(DH)」で先発出場。打者としては4打席連続三振を喫したが、投手としては6回3安打3失点、9奪三振と躍動した。2点リードの9回からは4番手で佐々木が初めてセーブシチュエーションで登板し、1イニングを1安打無失点、1奪三振で日米を通じて初セーブを記録した。

 3勝先取の地区Sでまずは1勝を挙げ、大谷は「(試合前の)ブルペンも今まで以上にいいセッションでしたし、いい感じで試合に臨めた。全体的に楽しめた」と満足げで、急きょクローザーに抜てきされた佐々木は「ちょっとビックリした」と言いながらも「何とか(ストライク)ゾーンに強い球を投げて結果的に押し込めた。もう1勝してLAに帰れたら」と胸をなで下ろした。

 ドジャースはシーズン終盤の9月に救援陣が崩壊。守護神だったスコットは通算10度のセーブ失敗で事実上のクローザー失格となり、トライネンも背信投球を繰り返した。そこへ先発から配置転換された佐々木が見事にピースにハマり、今や救世主となりつつある。

 大谷が先発し、佐々木が締めた展開に多くの米メディアが着目。日本投手がPSの同一試合で勝利投手とセーブをマークしたのは、2013年のア・リーグ優勝決定シリーズ第6戦以来で、当時レッドソックスの田沢純一に勝ち、上原浩治にセーブがついた。

 しかし、先発勝利&セーブは今回が初めてで「MLB公式サイト」が「日本選手のポストシーズンに歴史をつくった」と報じたのをはじめ、「クラッチポインツ」も「大谷翔平と佐々木朗希がMLB史上まれに見る快挙を成し遂げた」と伝えるなど日本選手の活躍に大きな関心が集まった。

 同時に警戒感も高まっている。米サイト「AlBat」は「一方のフィリーズは戦いに生き残るために、この強力な日本人コンビを止める方法を見つけなければならない」と指摘。だが、ドジャースに在籍する日本選手はまだいる。開幕から先発ローテーションを一度も外れることなく、12勝でチームの勝ち頭となり、リーグ2位の防御率2.49をマークした山本だ。

 同サイトは「大谷と佐々木の関係はマウンドだけにとどまらない。両選手は山本由伸とともに日本からMLBに才能をつぎ込み、野球界に消えることがない足跡を残した。ドジャースにおける伝説をさらに強固なものにしただけでなく、国民に誇りを与えた。LAファンには優勝を夢見る十分な理由がある」としている。

 PSでの大谷は先発が基本線となっているが、ロバーツ監督は守護神での選択肢を完全には排除していない。救援投手としてマウンドに上がった後に降板すれば、DHとして出場できなくなるため、リリーフとしてではなくここぞの場面でクローザーとして登板する方が現実的といえる。

 となれば「山本―佐々木―大谷」の究極のリレーが実現する可能性も十分ある。日本選手の価値をさらに高めた至宝たちの今後が注目される。