パ首位のソフトバンクは13日の西武戦(ベルーナ)に5―3で勝利し、破竹の6連勝。貯金を今季最多の「28」に更新し、先発の上沢直之投手(31)が6回4安打3失点で8勝目を手にした。

 粘り切った。初回に5点の援護をもらった上沢は4回まで無安打投球。5回に1点を失うと、6回には味方のまずい守備(記録は安打)も重なり2点を追加された。それでもピンチの局面で併殺打を奪うなど傷口を広げず、3失点でまとめた。小久保監督は「われわれの査定では自責0」と6回の場面をかばい「よく投げてくれた」と先発の役目を果たした右腕をねぎらった。

 しかし、本人の口から出てきた言葉に満足の色はなかった。「本当はもうちょっと長いイニング投げないといけない試合だったし、勝ちパターンを出してはいけない試合だった」。藤井―松本裕―杉山の強力救援陣が7回以降は試合を締めたが、自らについては試合展開と115球という球数を鑑み、納得した様子はなかった。

 それでも8勝は有原、モイネロ、大関の10勝トリオに次ぐ数字。イニング数もチームでは4番目だ。チーム内からは「たとえ本調子でなくても試合を作れる。悪くても悪いなりに力を発揮できるのはさすが」と投手としての総合力をたたえる声が上がる。この日は中盤から右打者へのツーシームの制球が良くなかったが、「うまく投げられない球を追及して投げるよりかは今一番良さそうな球を多く投げる方が抑えられる確率が高い」と球種の割合を変えて対応した。

 登板前に「首位攻防のファイターズ相手に投げられないのはちょっと悔しい思いではある」と語れば、この日の試合後には「(10勝トリオの)3人に負けないようにと思ってやっている。ここからひとつでも落としたくない」とハッキリとした口調で語った。「覚悟や責任感がなければ出ない言葉」に背番号10の意気込みが表れた。

 チーム内から右腕に対しては「状態は上向いている」という声が上がる。練習やデータ研究への能動的な姿勢はチームでも折り紙付き。状態を上げ、さらにチームに貢献したいところだ。