若鷹にとっても大切な残り期間だ。今月3日に今季限りでの現役引退を発表した中村晃内野手(36)。9日にみずほペイペイドームで行われたオリックスとの二軍戦では6回に代打として登場し、右翼への大きな打球の犠飛を放った。
この日の試合前練習時には城島CBOが中村に「まだお疲れさまじゃないね」と声をかけた。小久保監督が「優勝のピースとして考えている」とコメントしたように、シーズン佳境での代打の切り札としての役割が残っている背番号7。この日の試合前時点ではファームで7試合連続安打を記録していた。斉藤二軍監督は「(状態は)上がっているとは思ってるけど(本人の)求めるところは高いから」と語り、サポートの姿勢を示した。
シーズン折り返し時点での引退発表。残された約3か月間は中村のみならず若手選手にとっても大事な時間となりそうだ。シーズン終盤での引退発表では選手にとって残された時間は多くない。それだけにこうして終わりを理解した上で、プロで19年のキャリアを歩んできたベテランの背中から学べる機会は若鷹にとって貴重以外の何物でもない。
首脳陣からも〝活用〟の声が上がる。森笠二軍打撃コーチは「特に若い左打者は、絶対に質問したら答えてくれるから少しでも話を聞くべき。見て(学ぶの)もそうだし接しながら、技術を見て盗んで、話をして聞いて学んでほしい」と積極的な姿勢を求めた。そして、実際に「教えを乞う」姿勢は見え始めている。斉藤監督は「選手を見るといろいろ(中村)晃に話を聞いたりしている。『今聞かないと』っていうのが自然と湧いてきてるのかな」とうなずいた。
引退会見で中村は若鷹に向けて「幼さをなくして人間として立派になること、そこが一番感じる所」と言葉を送っていた。一社会人としての自覚。手本としての姿勢は変わらず見せ続けている。斉藤監督は「(試合の)最後までベンチにいてくれるし、若い選手のミーティングにも全て出てくれている。それって簡単なようで簡単ではない」と称賛した。鷹にとって〝財産〟である背番号7の背中。若鷹はどれほどのものを吸収できるか。












