東京ドームを沸かせた左腕が、今度はブロンクスの救世主候補に浮上した。ヤンキースはジャッジが右肋骨の疲労骨折で6月4日(日本時間5日)に負傷者リスト入りした直後こそ10勝2敗と踏ん張り、ア・リーグ東地区首位を守った。だが、主砲不在の影響が次第に表面化して急失速。8日(同9日)の敵地レイズ戦も0―3で敗れ、直近13試合で11敗。50勝42敗となり、首位レイズ(54勝36敗)とのゲーム差は5に広がった。ポストシーズン進出へ、補強は待ったなしだ。
米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は9日(同10日)、米東部時間8月3日午後6時(同4日午前7時)のトレード期限までにヤンキースが獲得する可能性のある「知名度の低い先発候補3人」をクローズアップした。6月1日(同2日)以降、先発陣の防御率は4・91。開幕当初の強みだったローテーションが、今や弱点へと変わりつつあると指摘した。
筆頭はロイヤルズのマイケル・ワカ投手(35)。今季114回2/3を投げて防御率3・45と安定し、メジャー最多の投球回を誇る。ポストシーズン経験も豊富だ。エンゼルスのリード・デトマーズ投手(27)は104回2/3で117奪三振、34四球。防御率4・13ながらFIPは3・09で、空振りを奪える左腕として将来性も買われている。
そして3人目が、23年から3年間巨人でプレーしたナショナルズのフォスター・グリフィン投手(30)だ。MLB復帰1年目の今季は19試合で10勝2敗、防御率2・77。110回1/3で109奪三振、WHIP1・02と鮮烈なインパクトを残している。奪三振率23・8%に対し、四球率6・2%はMLB上位16%。日本で磨いた多彩な投球と抜群の制球力が最大の武器だ。
同メディアは、経験値の高さではグリフィンはワカに近く、長い遠回りを経て最高峰へ戻っただけに成功への意欲も強いと評価。若手ウォーレンの復調や、左肘炎症で離脱中のロドンの早期復帰を楽観視せず、期限までに先発の層を厚くすべきだと訴えた。
東京ドームからナショナルズ・パークを経て、ヤンキースタジアムへ。日本で再生した左腕が、名門の窮地を救う切り札となる可能性がにわかに浮上している。












