【中島輝士 怪物テルシー物語(14)】母校・柳川の同級生であり野球部の同期・高杢禎彦(たかもく・よしひこ)は、あのチェッカーズの「モク」こと高杢です。いわゆる途中でケツを割った、退部してしまった野球部員なのですが、野球界と芸能界の垣根を越えた不思議なご縁で仲良くさせてもらっています。
私は全然、モクが野球してるところなんて覚えてもないんですけどね(笑い)。高校卒業後に高杢はチェッカーズの一員として上京、デビューを果たしどんどん有名になっていきました。私が1988年のソウル五輪を経て日本ハムにドラフト1位指名をいただいて、プロ野球選手になってからですかね、高杢と頻繁に会うようになったのは。
彼は当時、都内の目黒に住んでいて互いに連絡を取るようになり、食事を共にするという機会が増えていきました。TBSテレビで放送中のお昼の情報番組「ひるおび」でメインMCを長年、務めている恵俊彰さん(お笑いコンビ・ホンジャマカ)をモクが呼んでくれて、六本木で食事にも行かせてもらいましたね。恵さんは2023年3月に早大大学院スポーツ科学研究科を修了されているほどで、鹿児島県のご出身ということもあり野球にも詳しい野球大好き人間ですね。
そんなこんなで、私の現役時代に交流を深めていった同級生の高杢なのですが、チェッカーズの解散など、いろんな苦労も重ねていきました。世間ではチェッカーズのメインボーカルの藤井郁弥さんとの不仲などが報じられ、心労もあったことだろうと思います。私はそのあたりの詳しいことは知りませんが、大変だったろうなと想像します。
私も高杢も同い年ですから40歳になった頃のことです。「テル、聞いてくれよ。俺さ、がんになってさ」って話がありました。92年のチェッカーズ解散から10年が過ぎた02年夏ごろのことです。髙杢はそばを食べようと思いズズッとすすったつもりが、それが全く喉を通らないという出来事を経験したそうです。
高杢はすぐに胃腸科クリニックで診断を受けたそうです。内視鏡による検査が行われるも状況は深刻で、埼玉県立がんセンターを紹介され、がんを告知されました。胃だけでなく食道の下半分、胆のう、脾臓、周辺のリンパ節を60個以上も切除する、8時間にも及ぶ大手術だったそうです。
そこからよく生還してくれたよね。高杢は自身の経験を「ガンが教えてくれた大切なもの」という本にして世間に発表しています。ここ最近は会えてないんですが、元気でやってくれていたらそれでいいです。今は地元でラジオの仕事などしているとは聞いていますが、この原稿もどこかで読んでくれているのかな。
3年前のユーチューブですがABC、TBSラジオで放送された番組の様子がネット上で確認できます。「Changeの瞬間(とき)~がんサバイバーストーリー~」という番組に出演して、自身の経験を語っています。
高杢の言葉が、同じ病気を経験している立場の人々に届いたらいいなと思います。












