パ首位の日本ハムが5月下旬になっても好調を維持している。23日の楽天戦(楽天モバイル)で1―0と接戦を制し、快勝。この日一軍登録された金村尚真投手(24)が今季3度目の完封勝利を飾り、4勝目を飾った。23日時点でチームは44試合を終え、25勝18敗1分けの貯金「7」。ここまで最長連敗も「3」と長いトンネルもない。

 負けない要因は果たして何か。一般的には各選手の成長や先発投手陣の充実ぶりなどが大きいと言われるが、球団周辺では別の要因もささやかれている。それが今季から新庄剛志監督(53)が徹底している投手、野手の「管轄分担制」だ。

 日本ハムは昨季まで新庄監督が主に投手、野手の起用を一人で管轄。打撃コーチや投手コーチの意見を聞きながら各選手の起用やチーム全体の動きを模索していた。だが、今季は投手部門の管轄を投手コーチ陣に一任。新庄監督は野手管轄に専念している。これが全てにおいてプラスに働いているという。球団OBの一人が、そのメリットをこう説明する。

「昨季までは新庄監督が投手、野手ともに各選手の状態を一人でチェック。その情報をもとにスタメンや起用法を決めていたと聞く。確かにそのやり方の方が判断が早いうえ、物事がスムーズに進むことはある。ただその半面、監督に負担が集中してしまい結果的にチーム全体の成長が鈍化してしまう恐れもある。新庄監督も監督4年目なので、チームのさらなる成長のため今季から役割分担を取り入れたのだろう。実際、投手陣のことを投手コーチに一任したことで新庄監督は昨季に比べより野手の状態を細かく把握できているようですしね。野手の起用法や作戦が今季頻繁に的中するのもこの役割分担の効果が出ているのかもしれない」

 一般社会でも役割分担は組織の成功に必要不可欠と言われる。監督就任4年目で悲願のリーグ優勝を狙う新庄監督も、その鉄則に従い明確な管轄分担にかじを切ったのだろう。

 このところ報道陣から投手陣の起用法や抜てきについて聞かれても一貫して「俺から(投手陣の起用法を)口出しすることはしない。やっぱり(コーチ陣を)成長させないといけないから」と語る指揮官。この決意と思いがチームの結束と躍進につながっていることは間違いなさそうだ。