ドジャースは29日(日本時間30日)までの31試合を20勝11敗で終え、4月をナ・リーグ西地区首位で折り返した。ワールドシリーズ3連覇へ上々のスタートを切っているが、油断はまったくできない。同地区のパドレスが0・5ゲーム差に迫るばかりか、若手有望株がすっかり火薬庫化。行く先々でライバルチームと因縁をつくり、大谷翔平投手(31)への〝流れ弾〟も懸念される事態となっている。
デンバー、サンフランシスコ遠征を含めた過酷な13連戦は6勝7敗。最後は本拠地ロサンゼルスで2連敗を喫し、1日(同2日)からはカージナルス、アストロズとの敵地6連戦を迎える。
チームではベッツが右脇腹の負傷、守護神・ディアスは右ヒジの手術で長期離脱。開幕から投打二刀流でプレーする大谷も疲労の蓄積や故障防止を目的に、登板日は投手に専念するなどロバーツ監督もコンディション管理に細心の注意を払っている。ただ、そうした努力も水の泡となりかねない事態も頻発している。打撃好調のダルトン・ラッシング捕手(25)が対戦チームとの間に火種をまきまくっているのだ。
13連戦ではロッキーズ、ジャイアンツ、カブス、マーリンズの4球団と対戦。ロッキーズ戦では敗れた試合後に相手の〝サイン盗み〟を疑う発言で物議を醸し、ジャイアンツ戦では本塁に滑り込んできた相手のイ・ジョンフ(李政厚)に暴言を浴びせたとして問題視された。
その後、死球を受けて出塁したラッシングは二塁に危険な走塁を仕掛け、スライディングで足元を削られかけたアラエスは「汚いプレーだ」と非難。さらに、カブス戦では二塁の補殺に失敗した瞬間「デブ野郎」と吐き捨てたような口の動きが米メディアやSNS上で騒動となっていた。
そして、この暴言を発したとされる場面で打席に立ち、驚いた表情を見せていたカブスのホーナーは地元シカゴのラジオ局「670 The Score」の番組に出演。「正直、ハッキリと彼に言い返せばよかったと思う。かなり驚かされた」と証言し、暴言の事実が裏づけされた格好だ。
何かと渦中にいるラッシングについて地元紙「カリフォルニア・ポスト」(電子版)は、カブスと次回対戦する8月3~5日(同4~6日)の敵地3連戦に触れ「カブスの選手たちがラッシングの発言を忘れることはまずないだろう」と報道。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」も「ラッシングが驚異的なペースで相手チームをいら立たせている」と警鐘を鳴らし「長らく沈静化していたドジャースVSジャイアンツのライバル関係にも、ほぼ単独で火をつけた」と不穏な空気を伝えている。
チーム間で起きたトラブルは、報復の対象が主力選手に向けられるケースがある。今やドジャースの顔となっているのは大谷だ。今季はすでに3死球を受けながらも大事には至っていないが、ラッシングの〝流れ弾〟が飛んできてはたまったものではない。
シーズンは162試合の長丁場で残り131試合。ケガなく乗り切るだけでも至難の業である上に、同僚に問題行動が続くようであれば、大谷にますます危険が及びかねない。何事もなければいいが、果たして――。













