4番のひと振りがチームを救った。広島は30日の巨人戦(東京ドーム)に3―2で逆転勝ち。実に開幕3連勝以来、9カードぶりの勝ち越しを決めた。

 打線は7回までわずか1安打。終盤に2点差を追いかける苦しい展開の中、今カードで4番に座る坂倉将吾捕手(27)が8回に会心の一撃を放った。二死一、二塁の場面で相手4番手・ルシアーノが投じた150キロの速球を右翼席へ。3ボールからの狙い打ちで生まれた3号3ランに、坂倉も「振ると決めていました。強く振り抜けたので良かった」とニッコリだ。新井貴浩監督(49)も「『スイングしろよ~』と思って見ていました。なかなか(0ストライク)3ボールから振れない。ああいうケースで」と手放しで褒めたたえた。

 3、4月を終えて9勝15敗1分けのセ5位。4年目の新井政権では過去ワーストではあるが、ペナントレースは始まったばかりだ。5月からの出直しに向けてチーム総出で課題の解消へ動き出す。大きく負け越す要因の一つとなっている打線を復調させるべく、オーダーの組み方に〝メス〟を入れるという。

 これまでは新井監督や藤井ヘッドコーチ、打撃コーチら担当コーチが主導する形で思案を重ねてきた。ただ、今後は分析班などのアナリストのほか、チーム付きや先乗りのスコアラー陣の意見も拾い、打順選考の幅を広げる見通しだ。より多くのアイデアや視点を集め、多角的な観点から日々のベストを模索していく狙いとみられる。

 投手陣はチーム防御率3・02でセ3位と健闘。一方の攻撃陣の同打率2割9厘、総得点「66」は12球団最低の成績で課題は明白だ。鯉のぼりの季節となる5月からは〝新井家〟の団結をさらに強め、上位浮上をうかがう。