フィギュアスケート男子の佐藤駿(21=エームサービス・明大)に〝覚醒〟の予感が漂っている。

 今季はグランプリファイナルで銅メダルを獲得するも、全日本選手権で7位に失速。最大の武器である4回転ルッツに迷いが生じたことでメンタルが崩れ、演技後には過呼吸で倒れてしまった。それでも、初出場の世界選手権では堂々の6位入賞。五輪2大会連続出場でプロスケーターの鈴木明子さん(40)は「初出場でもしっかり自分の演技をできた点は、本人の自信にもつながると思う」と振り返った。

 かつてはジャンプに注力していたが、近年はステップ、スピンなどの表現面の強化にも着手。指先や足先までこだわったことで、演技の幅が大きく広がった。鈴木さんは「元々すばらしい4回転ジャンプを持っていた中で、ここ数年でステップなどの表現面も勝つために必要だなと感じて努力してきた成果が少しずつ出ているので、期待できる選手だと思う」と高評価した。

 来季は勝負のミラノ・コルティナ五輪シーズンを迎える。着実に進化を遂げるスケーターは「五輪に出場してメダルを取ってくることを目標にしたい。全日本で優勝できるように頑張りたい」と力強く宣言。エース・鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)に負けじと、世界の舞台で最高の輝きを放ってみせる。