今年は侮れないか、それとも再びカモにするのか――。日本ハムの新庄剛志監督(53)が昨季「大量貯金」を挙げたロッテに警戒感を示している。今季初対戦となった15日のロッテ戦(ZOZOマリン)は9―3で勝利。お得意さま相手に幸先いいスタートを切ったかのように思えるが、内情をひも解くと今季は不安要素も漂っているようだ。

 日本ハムは昨季、ロッテと計25試合対戦し18勝6敗1分けと圧勝。本拠地、敵地を問わずロッテをほぼのみ込んだ。となれば、今季も同じように〝カモ狩り〟でシーズン序盤から貯金を稼ぎたいところだが、今季はその思惑通りにいかない可能性がある。昨季までチームの投手陣をまとめていた建山義紀投手コーチ(49)がロッテに〝移籍〟したからだ。

 建山コーチは新庄監督の就任2年目となった2023年から日本ハムの投手コーチに就任。以後、昨季までの2年間にわたり指揮官の右腕として投手陣を支え続けた。そんな日本ハム投手陣の全てを知る〝頭脳〟が、ライバル球団に移ったとなれば新庄監督も警戒せざるを得ない。

 ただ、策士として有名な指揮官のこと。すでに対策準備は整えている。実は新庄監督は今季開幕前、建山コーチのロッテ入りに関し「コーチを育てるためにも(移籍は)いいこと。大歓迎なんですよ」と話した一方で「新庄監督ってどんな人って聞かれても答えられないでしょ。親ですら分かんないんだから」ともコメント。

 自身の性格も踏まえ、建山コーチが加入したロッテへの対策をこう明かしている。

「だからこそまずは味方をダマさないといけない。それができないと敵をダマせないから。うちが分からないことをやったら向こうはさらに分からなくなる。その辺は結構考えてやっているので」

 身内を完璧に理解している人間がいれば、まずは身内もダマして敵をあざむく。新庄監督はそんな「裏の裏」をかく策でロッテを攻略したいのだろう。

 その思いが実ったからか。この日の今季初対決は3点をリードされた6回に打者12人の猛攻で一挙8点を奪って逆転勝ち。昨季から続く公式戦のロッテ戦の連勝も「7」に伸ばした。

 シーズンは長いとはいえ、日本ハムはこのままロッテ相手に再び貯金を稼いでいくのか。はたまた建山コーチの移籍で逆襲を受けるのか。両軍の対決は今後も目が離せない。