フィギュアスケート界で注目される次世代スターの素顔とは――。世界ジュニア選手権(26日開幕、ハンガリー・デブレツェン)で3連覇を目指す島田麻央(16=木下グループ)が、本紙の単独インタビューに応じた。国際大会で無敗を継続し、ジュニア大会に限れば国内外合わせて27連勝中と圧倒的な強さを誇る。ストイックな姿勢で競技に取り組む一方で、リンクを離れればどこにでもいる普通の女子高生。世界で戦うスケーターの決意と〝ペット愛〟に迫った。
憧れの存在と口にする浅田真央ら、多くのトップスケーターを輩出する愛知・中京大中京高の通信制課程に進学して間もなく1年。全国高校選手権(インターハイ)などを通じ、名門の一員になった喜びとともに自身の進化も実感している。
島田 中京のジャージーを着てインターハイに出て、高校生になったんだなと改めて思った。浅田真央さんらだけでなく、多くのすばらしい選手たちも着ていた同じジャージーで試合に出られることがすごくうれしかったし、高校生になって少しは大人っぽい演技ができるようになった。ジャンプだけじゃなくて、表現面にも目が行くようになったので、そこが一番成長できたと思う。
今季は表現面の強化に着手。かねて苦手意識があったことから、大げさに動くことを心がけているという。
島田 身長も小さいし、他の選手より表現が苦手なので、難しいところではあるが、もっと大きく表現して、手足だけを動かすのではなくて、表情なども豊かにしていきたい。家では表情がないわけではないと思うので、普段の自分を外でも出せるようにしたい。それに「スケートをやらなきゃ、練習しなきゃ」と思うと表情が硬くなってしまうので、楽しんでスケートをやっていきたい。
年齢制限により2026年ミラノ・コルティナ五輪には出場できないものの、モチベーションは不変。世界ジュニア選手権で女王としてのプレッシャーと対峙することは、今後の競技人生に大きなプラスになると前向きに捉えている。
島田 来年に五輪が控えていたら本当に早すぎたなと今は感じている。30年の五輪は出場できるチャンスがある。だからこそ、できることもたくさんあると思うので、いろんな経験をしたい。前回の世界ジュニア選手権の時は連覇したいと思ってしまうことが多かったので、今大会は自分の納得できる演技をしたい。ハンガリーに行ってからは3連覇のことを気にしないようにしたい。
現在は世界ジュニア選手権直前のため、14日のバレンタインデーに拠点の木下アカデミー京都アイスアリーナ(宇治市)の戦友たちと交換したお菓子を食べるのは我慢中。ストイックな日々を過ごす上で、ペットの存在が癒やしになっている。
島田 最近、犬(コロマル)を飼い始めたので、犬と遊ぶことが一番息抜きになっている。犬種はミニチュアダックスフントで生後3か月くらいかな。もともとは妹がずっと飼いたいと言っていて、ペットショップに行った時にかわいい犬に出会っちゃって、もう無理となって買ったみたい(笑い)。以前はかまれるのが嫌で犬を触れなかったけど、今回初めて犬を触った。今ではゾッコンです。
新たなリフレッシュ方法を見つけた島田だが、かねて視線の先にあるのは30年の五輪。世界ジュニア選手権はさらなる飛躍のヒントも探る戦いとなる。
島田 演技構成とかはそこまで変わらないけど、緊張する中の気持ちの持ち方だったりを確認したい。例えば、オフの日は試合の何日前にした方が一番ベストな演技ができるかとかを確認して、実際に経験してみることで自分に合う調整方法を見つけたい。
あくまで今は発展途上の段階。「令和のマオちゃん」は、一つひとつの経験を未来への財産に変えていく。
☆しまだ・まお 2008年10月30日生まれ。東京都出身。6歳から本格的に競技を始め、20年春から拠点を京都・宇治市の木下アカデミー京都アイスアリーナに変更。23年世界ジュニア選手権を14歳4か月で制し、05年大会を14歳5か月で優勝した浅田真央を抜いて日本女子最年少記録となった。同年ジュニアグランプリファイナルでは日本女子で初めてトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と4回転トーループを1つのプログラムで成功させた。名前の「麻央」は、浅田真央の大ファンだった母・歩さんが名付けた。













