ソフトバンクは22日から対外試合がスタートし、注目の正捕手争いが新たなステージに突入する。オフに甲斐拓也捕手(32)が巨人へFA移籍。宮崎での春季キャンプA組では海野、谷川原、渡辺、嶺井が野球人生をかけた競争に挑んでいる。

 捕手はチームの勝敗はもちろん、投手の個人成績も左右する。それだけに甲斐を失った投手陣の喪失感は想像以上だ。甲斐に絶大な信頼を寄せていた守護神のロベルト・オスナ投手(30)は「僕にとって甲斐は世界で一番の捕手。彼と一緒にプレーした期間はすごくいい時間だった。誰にだって終わりは必ず来る。彼がジャイアンツを選んだことを尊重している」と率直な思いを明かした。

 小久保監督は正捕手争いについて「ブロッキングとスローイング」を技術的なポイントに挙げた上で「投手からの信頼」と明示。とりわけ投手とグラウンド内外でコミュニケーションを図り、一蓮托生の関係性をいかに早く築けるかがカギとなりそうだ。

 独自調整を容認され、今月中旬に来日したオスナは捕手陣についてこう打ち明けていた。

「僕は若い捕手たち全員を信用している。特に求める能力というのはない。勝ちたいという意志は態度やプレーに表れる。それが重要だ。いいプレーをする。そしてチームが勝つ。その積み重ねで優勝する。最後に勝つから、みんなの給料が上がる。このサイクルが大事で、一人では勝てない。いい選手になりたい、優勝したいという熱い気持ちを持った捕手を欲している。僕はもう甲斐のことは話さない。前を向いて若い捕手と優勝を目指すつもりだ」

 かつてメジャー最年少で100セーブを達成し、セーブ王を獲得したスーパーエリート。昨季は故障の影響もあって不完全燃焼に終わっただけに、NPB4年目となる今季はキャリアハイの成績を目標に掲げる。威厳を取り戻すべく、新たな相棒との強固な信頼関係の構築に意欲的だ。