第106回全国高校野球選手権大会の第5日(11日)第2試合に登場した聖光学院(福島)は鶴岡東(山形)との東北対決に1―2で敗れた。
あと1本が出なかった。先発・高野(3年)が8回まで2失点の好投を見せながら、打線が相手先発・桜井(3年)の前に沈黙した。8回に内野ゴロの間に1点を返して1点差で迎えた9回、連打で一死一、二塁の好機をつくったが、最後は青柳(3年)が併殺打に打ち取られゲームセット。3年連続の初戦突破とはならなかった。
聖光学院は毎年、夏の県予選前に監督や3年生で山に登るという伝統が存在。「福島で一番高い山に登らないのに、県で一番になるわけにはいかない」という指揮官の考えのもとで敢行されている。
この伝統に絡めて独特なエールを送ったのが、2年前の主将である赤堀颯さんだ。一昨年の聖光学院といえば、日大三(西東京)や横浜(神奈川)という名だたる強豪を撃破し、過去最高成績となる夏ベスト4を達成。打率4割をマークして躍動した赤堀さんは、高校日本代表にも選出されて活躍した。
そんな部員にとっては憧れの元主将から大会前にビデオメッセージが送られてきた。部員たちで映像を見ると、なんと富士山に登ったところから撮影されていたという。
富士山からのメッセージ。これは監督の考えになぞらえれば「日本一高い山に登り、日本一になる資格を部員の代わりに取ってきた」とも受け取れる。こうしたユーモアあふれる激励は好評で、三塁手の佐山(3年)は「あの人はすごい…」と舌を巻いていた。
しかし、試合に敗れてしまい日本一の目標は来年以降に持ち越しとなったが、元主将が示した「富士山スピリット」は聖光学院の下級生ナインがしっかりと引き継ぐ。












