阪神は27日に春季沖縄キャンプ(宜野座)の全日程が終了。総括会見に臨んだ岡田彰布監督(66)は野手陣のMVPに高卒3年目の新鋭・前川右京外野手(20)を指名した。

 岡田監督は、前川をMVPとした理由を「今まで故障とかでなかなかキャンプを完走できなかったんだけど、今年はケガもなく完走できた。飛距離も伸びたし下半身もドシッとしていいものを見せてくれた」と説明。「十分に戦力として今年はイケる」と期待を寄せた。

 昨季の正左翼手・ノイジーから定位置を奪わんと奮闘中の前川は「正直めちゃくちゃビックリしました」と驚きながらも「(今後のオープン戦などでの)結果は大切だとは思いますが、それ以上にそれまでの〝準備〟が僕の中では大事。1試合、1試合。一日、一日を大切にしていきたい」と意気込みを新たに。「一軍キャンプではピリピリとした雰囲気の中、いい緊張感で練習ができた」と充実感を漂わせた。

 主力野手陣の大半(というかハッキリ言うてほぼ全員)が大卒、社会人出身ばかりを占める阪神は、長く「高卒野手の育成ができない」と周囲からやゆされてきた。希少な高卒プロスペクト・前川の活躍次第で猛虎の歴史は、さらにポジティブな方向へ塗り替えられていくことになるだろう。昨季の日本一チームでレギュラーの座を奪わんとする弱冠20歳の若者に「そら大したもんよ」と12球団最年長となる老将も目を細めた。