【球界こぼれ話】今年3月中旬にオープンした日本ハムの本拠地「エスコンフィールド北海道」がまもなく開場から6か月を迎える。

 新球場開場前には、ホームベースからバックネットまでの距離が規定に満たないことが判明。球界では大論争が巻き起こった。さらに、開場直後には試合後の「大混雑」が新たな問題として浮上。あまりの混雑ぶりに、最寄り駅が一時入場規制になるなど混乱ばかりが目立っていた。

 だが、6か月たった今の状況は当時とは大きく異なる。バックネット裏の距離が問題になることはなく、むしろファンにはグラウンドとの距離が近いことで「臨場感が伝わる」と好感を持たれている。懸念された帰宅時の大混雑も今や昔の話。球場から最寄り駅へのシャトルバスは開場当初に比べ大幅増便されている。「VISAタッチ」と現金しか使えず、不評だったシャトルバスの支払い方法も7月末から改善。「Suica」や「PASMO」など主要交通系ICカードが使用可能となり利便性が格段に高まった。現在は試合終了直後こそシャトルバス乗り場や最寄り駅は混雑するものの、1時間もたてばストレスなく帰路につける。短期間でこの大幅改善は目を見張るものがある。

 こうした諸問題の解決に合わせるかのように観客数も「高止まり」が続く。4月はチーム低迷も重なり1万5000人前後で推移した日もあったが、その後は急回復。今ではチーム成績にかかわらず、1試合2万5000人以上が来場する日も珍しくない。開場1年目の「ご祝儀効果」もあるが、この数字は立派だろう。先日、球場運営に携わる関係者と話をした際にも「正直、開場当初はどうなるかと思いましたが、ようやく軌道に乗ってきた。高額で稼働率が心配されていた宿泊施設も試合のある日はほぼ満室状態です」と安堵の表情を浮かべていた。

 そんな好況が続く新球場だが、今後に向けて課題がないわけではない。例えばシーズン後の球場活用もその一つ。前出関係者によれば飲食店営業や天然芝養生のため、試合が開催されない10月以降も球場内は連日稼働させる必要があるという。冬場になれば光熱費がかさむだけでなく客足が遠のく可能性も否めない。こうした難題にどう取り組むのか。

「冬場の球場使用については、すでに様々なイベント誘致に着手している。どの程度の稼働率かはまだ1年目で手探りですが、今後はインバウンドのお客様を含め年間を通して収益を出せるよう最善を尽くしていくつもりです」(球団幹部)

「世界がまだ見ぬボールパーク」を掲げるエスコンフィールド北海道。チームの成長とともにさらなる進化が期待される。