投壊状態の巨人がもがき苦しんでいる。チーム防御率は12球団ワーストの4・26で、中でも喫緊の課題は6試合連続で致命的な失点を重ねる「魔の8回」だ。原辰徳監督(64)は9日から新助っ人のロペスを一軍に昇格させるが、若手投手陣に足りないものは何なのか。経験不足はやむを得ないとはいえ、今季から4年ぶりに復活したあるルールも無関係ではないという。
負の連鎖を止められるのか。3連敗中のチームは、9日に新潟で首位を走るDeNA戦を迎える。まずは先発する戸郷に連敗ストップの期待が高まるが、中田翔を欠く打線だけでなく救援陣の不安が満載だ。特に8回は全134失点のうち23失点で、イニング別で最多となっている。
そこで、チームはもともと「8回の男」として獲得したロペスを昇格。開幕後はピリッとせず、3試合で抹消した原監督は再び白羽の矢を立てて8日に「本人もだいぶ努力をして投げ込んできているんでね。環境を与えようと」と語った。
主に8回に登板してきた新人の田中千は登録抹消。一軍経験が浅い5年目の直江も7日の中日戦(バンテリン)で連続四球を与えて降板となり、敗戦投手となった。そもそも重圧のかかるイニングではあるが、若手投手陣が殻を破るためには何が足りないのか。
「ピンチになった時の球場の雰囲気にのまれているのもあるだろう。今季の若いブルペン陣は、以前は当たり前だった声出し応援の中で投げた経験がない選手が多い。特に試合の終盤は、相手も目の色を変えてくる。そうした相手を上回る力と技術に加えて精神力もなければ、なかなか抑えられない」(チームスタッフ)
プロ野球では新型コロナ対策の一環で、2020年から声出し応援が禁止された。当初は無観客、静寂の中でプレーした時期もあった。社会情勢とともに徐々にスタンドにファンの姿が戻り、今季からはついに従来の応援スタイルが解禁。球場内に大歓声が飛び交うかつての日常がよみがえった。
声援はホームではプレーヤーの背中を押してくれる一方で、ビジター球場ではとてつもないプレッシャーにもなる。それを示すように〝内弁慶ぶり〟も表面化しつつある。ホームで8勝6敗と勝ち越しながらも、ビジターでは5勝12敗で大きく負け越している。
もっとも、声出し応援の免疫があろうがなかろうが、どのチームも条件は同じだ。どんな逆風でもハネ返す〝鋼のメンタル〟も必要となりそうだ。












