気づけば〝一人勝ち状態〟だ。リーグ5位に低迷する巨人で、大城卓三捕手(30)が数少ない全試合先発出場を続けている。開幕前にWBC日本代表の世界一に貢献し、帰国後は3人の新外国人先発投手との連係もままならないままシーズンに突入した。それでも迷わず扇の要を託した阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が明かした思いと、今後の構想は…。
巨人は開幕カードこそ勝ち越したが、5日のDeNA戦(横浜)から5連敗。原監督はつながりを欠く打線に苦慮し、9試合で早くも8通りのオーダーを組んだ。打順、守備位置とも不動なのは「4番・三塁」の岡本和と「5番・一塁」の中田翔の2人だけ。そして、先発出場を続けるもう一人が大城卓だ。打順こそ6~8番を行き来しながら、スタメンマスクを任されている。
昨季も捕手陣で最多の104試合に先発出場しているが、開幕からの固定起用はチーム内でも意外性をもって受け止められている。というのも、WBCに出場した影響から巨人での準備期間がほとんどなかったためだ。スタッフの一人も「実戦で新しい外国人とバッテリーを組む機会がなかった。外国人の時は小林や岸田が使われるのでは?」とみていた。
しかし、ふたを開けてみれば開幕ローテ入りしたビーディ、グリフィン、メンデスの女房役はいずれも大城卓が務めた。本人不在の間のオープン戦では小林や岸田、山瀬も攻守でアピールし、首脳陣もうれしい悲鳴を上げたが、ここまでは大城卓の〝圧勝〟だ。
起用のカギを握る阿部ヘッドは「そういうこと(準備期間の少なさ)もあったんだけどね。攻守の総合力で判断? そうだね。(他の捕手も)バットは持っているんだけど…。主戦はやっぱり大城でずーっと行ってほしいというのはある。なかなか(全試合を)フルで、というのは難しいかもしれないけど」と打ち明けた。
捕手は守備の要であり、野手の一人。阿部ヘッドは現ポスト就任前から「(投手を含めて)7人攻撃になってはいけない」と捕手にも打力を求めていた。昨季の大城卓は自己最多の13本塁打。今季は9日まで連続試合安打を3に伸ばし、打率2割7分6厘の成績だ。
WBC出場後の調整難なども乗り越えてつかんだ正捕手への道。攻守の活躍でチームを浮上させられるか見ものとなりそうだ。












