誰よりも株を上げまくっている。侍ジャパンの近藤健介外野手(29=ソフトバンク)が昨年末に巻き起こった〝適正価格論争〟に終止符を打つ勢いで大暴れしている。

 当初、本戦では控えスタートが濃厚だった。鈴木誠也外野手(28=カブス)の離脱もあり、2番・右翼に定着すると、持ち味を存分に発揮。4試合で打率4割6分7厘、1本塁打、5打点。出塁率にいたっては6割を記録している。3番・大谷へのつなぎ役としてだけでなく、ポイントゲッターとしても機能している。WBC開幕前の実戦6試合でも出塁率は7割5分だった。

 近藤といえば本塁打を量産したりと、分かりやすく目立つ打撃をするわけではない。プロ選手が認めるタイプの天才打者だ。それだけに昨年末に実力を知るパ・リーグ5球団によるFA争奪戦が起きた際には、最終的にソフトバンクが積み上げた最大7年で推定総額45億円もの条件に、野球ファンの多くが衝撃を受けた。予想以上に高騰した金額にネガティブな声も出ていた。

 もっとも、今やMVP級の活躍だ。パ球団がそろって獲得に乗り出した〝価値〟は広く知られるところとなった。SNS上には「こんなにすごい打者だったとは」「争奪戦になるのも納得」などと真価に驚がくする声が噴出。当初のインパクトの大きさの反動からか〝適正価格説〟や〝むしろ安い説〟まで出て盛り上がっている。

 ソフトバンク関係者も「実際の金額面がどうかについてはさておき…。適正価格という面で言えば、合意した額がその選手の適正なわけですから」とした上で「それにしてもすごいですね」とニッコリだった。

 近藤の出塁が続けば、後ろを打つ大谷との〝相乗効果〟が生まれる。堂々の存在感で3大会ぶり世界一のキーマンとなっている。