侍ジャパン・中野拓夢内野手(26=阪神)が、WBC4試合に出場し10打数3安打、5得点、2盗塁と奮闘。代表チームの正遊撃手・源田(西武)が右手小指を骨折した影響で出番が回ってきた格好だが、〝代役〟の域を超えた活躍を披露している。
特筆すべきは5割ジャストという高い出塁率。計14の打席で4つの四球を選べている点が大きい。8番・中野が出塁し、犠打などでチャンスを拡大。打率4割2分9厘と絶好調の1番・ヌートバー(カージナルス)以下の上位打線で得点するというパターンも、確立されつつある。
昨季は阪神でリードオフマンとして起用されることも多かった中野だが、シーズントータルで選べた四球数はセ規定打席到達者では最少となる18。積極的な打撃を身上とするがゆえの代償ではあったが、2割7分6厘の打率をマークしながら出塁率は3割1厘にとどまっていた。
昨オフから阪神の新指揮官に就任した岡田監督は、中野を2番打者として起用する方針を早くから明言。大山、佐藤輝らの中軸打者へチャンスを拡大させてつなぐためにも「打率3割」とともに「出塁率3割5分」への到達を昨秋のキャンプで厳命していた。中野もそれに応え、今オフでは出塁率向上を念頭に置いた打撃改造に集中。その効果がWBCの大舞台で表れている。
ルーキーイヤーの2021年にいきなり盗塁王に輝いた快足も健在。「8番・中野」がヌートバー、近藤、大谷にまでつなぐことができればビッグイニングの演出も期待できる。1番から9番までの打者を「線」としてつなぐためのキーマンは虎の背番号51かもしれない。












