阪神・佐藤輝明内野手(23)が充実の心身で鍛錬と準備の春を送っている。2日に甲子園球場で行われた全体練習に参加した虎の規格外男は午後に行われたフリー打撃で快音を連発。練習を見守っていた岡田彰布監督(65)も「(春季キャンプから)こっちに帰ってきてから調子ええな。1年間ずっと試合に出る立場やからな。実戦も本格的に始まる時期やし、自分なりに考えてやるようになるよ。開幕に合わせて徐々に上げていくっていうかな。主力としての自覚が出てきた? そんなん当たり前の話や。絶対に使わなアカン選手なわけやしな」と目尻を下げるほど、状態の良さをアピールした。

 指揮官就任直後に行われた昨秋のキャンプでは佐藤輝の「体力不足」や「練習に対する姿勢」を強い口調で指摘し、レギュラー白紙すら一時は示唆していた岡田監督だが、春季キャンプに入って以降は背番号8の進歩を認め、称賛する場面も増えてきた。18年ぶりとなる悲願のアレへ向け、虎の若き長距離砲の成長と意識改革は頼もしい限りだ。

 この日の練習終わりには個別メニューで三塁の守備位置に就き約45分間、ノックを受け続けた。昨季と比較しても腰の位置は低くなり、長時間ノックを受け続けてもへばるそぶりは見せなくなっている。キャンプでの守備練習に連日のように付き合っていた藤本内野守備走塁コーチも「内野手としての筋力もついてきた。『練習する体力』が必要だと思っていたが、それもしっかりオフで鍛えてきたなというのが伝わってくる。責任感をもって1年間三塁を守るという意識も出てきているし、気持ちの面でも成長している。一歩ずつ階段を上っていっているなという印象」と語る。

 今季でプロ3年目。いいことも、悪いこともあった過去2年のキャリアを糧に飛躍のシーズンへ臨む。規格外の弾道を甲子園のスタンドに何本も突き刺し、今季こそチームを悲願の頂点へ導けるか。