DeNAは14日の中日戦(横浜)で延長12回の末0―0で引き分け。相川監督は「1点をどう取るのか、明日から考えていきたい」と得点力不足を課題としたが、2勝1分けでカードを終えた。
計8投手をリードし12個のゼロを並べた立役者は3戦連続先発マスクとなったプロ4年目・松尾汐恩捕手(21)だ。12日に〝ハマの正捕手〟山本祐大捕手(27)がソフトバンクへ電撃トレード。チームが動揺するなか扇の要を託された松尾は「期待されているのはすごく感じますし、ありがたいこと。それを裏切らないように、日々気を緩めることなくやっていきたい」と気合を入れた。
その言葉どおり、この日は〝心技〟でチームを引き締めた。4回一死満塁のピンチではジェスチャーを強めて先発・入江を鼓舞し続けた。ワンバウンド投球に対し何度も体でブロッキングし後逸を阻止した。8回には無死一塁から一走・田中の二盗を好送球で刺し、流れを切った。
背番号5は「開幕からいろいろな失敗をして、反省をしてやってきた。自分の意思が伝わらないと意味がないので、はっきり伝えた。今日はしっかり意思疎通ができたので本当によかった」と手応えをにじませた。捕手出身の指揮官も「(松尾は)いい守備でしたね」とたたえた。
松尾のリードで抑えから先発に転向した入江は自己最長の6回を投げ抜き2安打無失点9奪三振。7回二死から2番手・ルイーズが危険球退場になるアクシデントも松尾は緊急登板となった坂本を落ち着いてリード。無失点で切り抜けると、中川虎―レイノルズ―山崎―若松―宮城とタイプの違う投手とともに延長12回にまでスコアボートに「0」を並べ続けた。
「自分でつかみ取ったレギュラーではない。自覚と責任を持ってやっていきます」。そう語る松尾のまなざしに迷いはない。正捕手の座を、実力で証明する準備はもうできている――。












