パ・リーグのCSファイナルステージ第3戦が14日に京セラドーム大阪で行われ、シーズン2位のソフトバンクが同1位のオリックスに3―0で快勝。対戦成績を1勝3敗(アドバンテージ含む)とした。先発した千賀滉大投手(29)はオリックス打線を相手に、7回途中まで無失点の好投。ホークスを窮地から救ったエースの好投を、本紙評論家・前田幸長氏が分析した。
【前田幸長・直球勝負】エネルギッシュな投球が崖っぷちのチームを蘇生させた。ソフトバンクの千賀は負けたら終わりの先発マウンドで、レギュラーシーズンも含め今季一番の気迫を全面に出していたように思う。
この日は序盤から持ち球であるはずの〝お化けフォーク〟を多投しなかった。おそらく、あえて封印したわけではないだろう。そのフォークを時折投げた際にいつもより落差が少なく、腕の振り幅も大きくなかったところから察すると、もしかしてややコンディションに何らかの問題があったのかもしれない。それでも千賀は160キロ前後の直球を軸に、他の多彩な球種でオリックス打線をほんろう。7回途中に降板するまで、二塁すら踏ませなかった。
初回二死から中川に右前打で出塁を許したところで、4番・吉田正と対峙した場面がキーポイントだった。初球から内角をえぐるカットボールを2球続けて投じ、空振りとファウルで簡単に追い込むと、最後はインハイの直球で詰まらせて二ゴロ。CSファイナルで打撃好調の相手主砲を絶対に乗せてはいけないシーンできっちりと抑え、フォークに代わってカットが有効な球種となることも確認できたのは大きかったはずだ。
2回一死から杉本、頓宮、そして3回先頭の若月まで三者連続三振。特に杉本に粘られ、8球を要しながらも外角いっぱいのスライダーで空振り三振に切って落としたところで、いつもはポーカーフェースの男が珍しくマウンドで「ヨッシャーッ」と絶叫したのは、非常に印象的だった。それだけ気合が入っていた証拠だ。
鷹のエースは今オフのMLB移籍が確実視されている。日本シリーズ進出を決め、必ず本拠地・福岡のマウンドで自身の雄姿を見せる――。千賀は胸の内でそう誓っているはずだ。(本紙評論家)












