フィギュアスケート女子韓国代表として2010年バンクーバー五輪で金メダルを獲得したキム・ヨナ(金妍児)さんが、昨今の〝ジャンプ至上主義〟に一石を投じた。

 ヨナさんは北京五輪の公式チャンネルによるインタビューに登場。そこで持論を展開し、韓国メディアが続々と報じている。

「エックススポーツ」などによると、ヨナさんは女子で金メダルが確実視されているロシア代表のカミラ・ワリエワ(15)が多くの4回転ジャンプを駆使し、男子でも本命視される日本代表の羽生結弦(27=ANA)が前人未到のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦しようとしていることを念頭に「驚くほど優れた選手たちが出続けている。韓国の選手たちも、私の選手時代より技術的に発展している。男子選手たちも同じだ」と分析。自身が現役だった時代よりも、ジャンプを中心とした技術面が格段に進歩していると高く評価した。

 その一方で、絶対女王だった〝プライド〟ものぞかせた。同メディアは「キム・ヨナはフィギュアスケートが持つ芸術的要素の重要性を強調した」と指摘。ヨナさんは「数多くのスポーツ競技があるが、フィギュアスケートは芸術的要素が重要になる、数少ない種目の一つだ。だから(自身も)振り付けや音楽、衣装など芸術的な要素を重要に考えた」と回顧。そして「このような理由で、多くの人々が私の演技を好きになってくれたようだ」と〝自画自賛〟したのだ。

 現役時代に卓越したジャンプを武器とした日本の浅田真央とシ烈な争いを繰り広げ、自身の芸術性は誰にも負けなかったという自負があるのだろう。そうした芸術性こそがフィギュアスケートの神髄であると強調して、元女王のプライドをうかがわせた。

 韓国の国民的スターは現在のフィギュア界はジャンプばかりがもてはやされる風潮と考えており、黙ってはいられなかったようだ。