DeNA・山崎康晃投手(28)の2021年シーズンに注目が集まっている。

 20年は開幕からクローザーを任されたものの調子が上がらず、7月29日の巨人戦(東京ドーム)から中継ぎへ配置転換。終わってみればシーズン通算成績は40試合登板、0勝3敗、6セーブ、防御率5・68といずれもプロ6年目にしてワーストの数字を残した。

 ルーキーイヤーから5年連続で20セーブというNPB記録を作り、18、19年と2年連続のセーブ王にも輝いた。順調にいけば今オフにも自身の希望するメジャー移籍が球団から了承され、ポスティングシステムを駆使する形で実現するとみられていた。しかし、それもまさかの大スランプによって事実上〝凍結〟…。

 球団内でも山崎については「このまま終わってしまうようなレベルの投手ではない」との声が多い。新たに指揮官となった三浦監督も同様に〝ハマの守護神〟の復活を待ち望んでいるが、甘やかすつもりは毛頭なく「そもそもベイスターズの守護神は現時点で三嶋で固まっているはず。事実、20年シーズンは彼の大活躍によってスポットが埋まり、チームは大きく救われた。そう考えればヤスアキ(山崎)は力で奪い返さなければいけない。三浦監督も同じ考え」(球団関係者)とみている。

 新守護神となった三嶋は48試合に登板し、3勝1敗、18セーブ、防御率2・45をマーク。セーブ数と防御率はキャリアハイとし、ストッパーとしての適性を示した。その三嶋との守護神バトルに山崎は勝つしかないが、今回、三浦監督が一軍指揮官となったことがプラスに働くかもしれない。山崎は19年に三浦氏が一軍投手コーチとして現場復帰した時に「実際プレーされていたところも僕は見ていたので。いろいろな話を聞かせていただいていますし、本当によくコミュニケーションを取っていただいています。本当にチームにとってプラスになる存在だと思います」など歓迎している。完全復活となるのか、注目だ。