パドレスが投資会社クリアレイク・キャピタル社の創業者ホセ・E・フェリシアーノ氏と妻クワンザ・ジョーンズ氏に39億ドル(約6200億円)で売却されることが米メディアで一斉に報じられ、衝撃が走った。前オーナーのサイドラー家が利権をめぐって係争を繰り広げてきた中、MLB過去最高額でプエルトリコ系の資産家夫妻が買収するとみられ、今後の西海岸はもちろん、MLBにおけるパドレスの存在が大きく変貌する可能性が出てきている。

 米メディア「アルバット」は「この新時代を支える財力は桁外れでスティーブ・コーエン氏のメッツ買収額(24億ドル)を凌駕する。900億ドル以上の資産を運用する企業の創業者であるフェリシアーノ氏は一流のチームを難なく吸収できるほどの資金力を持っている。この規模の資金力こそファンが待ち望んでいたものだ。かつての栄光を取り戻し、既存のヒエラルキーに挑戦するための武器なのだ」と伝えている。

 MLBではヤンキース、メッツ、ドジャースが3大金満球団とされ、特に近年のドジャースは大谷翔平の存在によって著しい経済的成長を遂げている。FA補強の勢いは他の追随を許さず、ぜいたく税をいとわない選手の大型契約、年俸高騰がサラリーキャップ制導入の流れに拍車をかけるなど〝悪の帝国〟ともヤユされる。

 パドレスとドジャースとの年俸総額は年間で1億ドル(約158億円)もの開きがあるとされ、それはワールドシリーズ連覇を遂げたチームとの実力差でもあった。しかし、新オーナーの潤沢な資金力を持ってすれば「トレードやFA市場の主役になることが予想される。サンディエゴは経済大国への道を約束され、初のワールドシリーズ制覇を目指す街へと変貌を遂げる」と見ている。もちろん12月に期限切れを迎える労使協定の変更を見据え「新オーナー陣は投資がムダにならないよう慎重に立ち回らなければならない」とも付け加えた。

 ライバルと言われながらも長年、後塵を拝してきたパドレスが勢力図を一気に塗り替えるチャンスを迎えた。西海岸の盟主の座をドジャースから奪いにかかる。