名門のベンチにひとまず安堵が広がった。ヤンキースのライアン・マクマーン内野手(31)が悩まされていた原因不明の体調不良について、米紙「ニューヨーク・ポスト」は25日(日本時間同日)、扁桃周囲膿瘍と診断され、同日早朝に切開して膿を排出する処置を受けたと報じた。マクマーンは当初、耳や喉の感染症とみられていたが、痛みは数日間で悪化。「本当に痛くて、偏頭痛がする。食事もまともに取れず、顎もほとんど開けられなかった。最悪だった」と明かしたという。

 症状は前週の15日(同16日)ごろから出始め、耐えられる範囲だったものの、チームとともにニューヨークからデトロイトへ移動した後に悪化。処置後はこの3、4日間より大きく改善したとし、感染力はないと説明している。一方で患部が開いた状態のため72時間の安静が必要となり、球団は10日間の負傷者(IL)リスト入りを決断。出場していない22日(同23日)に遡及され、早ければ来週後半の復帰が見込まれる。

 チーム事情を考えれば、肝を冷やす離脱だった。ヤンキースはアーロン・ジャッジ外野手(34)が右第1肋骨の疲労骨折で長期離脱中。ジャンカルロ・スタントン外野手(36)、マックス・フリード投手(32)、トレント・グリシャム外野手(29)らも故障を抱え、戦力のやり繰りは綱渡りが続く。そこへ内野の一角を担う主力のマクマーンまで不気味な症状で離脱したとなれば、首位を走るチームにとっても看過できない事態だった。

 それでも、ヤンキースは揺らがない。24日(日本時間25日)の敵地タイガース戦(コメリカ・パーク)では4―2で勝利。ゴールドシュミットが13、14号と2本塁打を放ち、ドミンゲスも6回に勝ち越しの3号2ラン。ウェザーズも6回2失点(自責1)と踏ん張り、相手をねじ伏せた。

 この勝利でヤンキースは48勝31敗。ア・リーグ東地区で2位レイズに3ゲーム差をつけ、同リーグ最高成績で首位をキープしている。主砲を欠き、負傷者が相次ぎ、今度はマクマーンの症状にも振り回された。それでも穴を別の誰かが埋め、勝ちを拾う。病名判明で最悪の不安はひとまず後退した。満身創痍でも倒れない名門の底力こそ、群雄割拠の東地区を生き抜く最大の武器になっている。