最強軍団に難題だ。ワールドシリーズ(WS)3連覇へ爆走中のドジャースが恒例行事となっている渦中のホワイトハウス訪問に沈黙を貫き、地元から強い反発を招く事態となっている。昨年は4月にドナルド・トランプ大統領(80)と大谷翔平投手(31)の対面も実現したが、今年4月のワシントン遠征時は日程上の都合もあって〝すれ違い〟。7月下旬にもチャンスはあるものの球団側が明確な方針を示しておらず、分断が招いたファンへの忖度の可能性も指摘されている。

 ドジャースは14日(日本時間15日)終了時で45勝27敗の貯金18。ナ・リーグ西地区で2位のパドレスに7ゲーム差をつけて首位を独走している。最後の勝負は10月のポストシーズンに入ってからとなるが、投打に隙のない戦いぶりは21世紀初となる3年連続でのWS優勝を予感させるものとなっている。

トランプ大統領(中央)を表敬訪問したドジャース(2025年4月) 
トランプ大統領(中央)を表敬訪問したドジャース(2025年4月) 

 一方、グラウンド外ではWS王者だけが直面する慣例が火種となっている。ホワイトハウスへの表敬訪問だ。主要スポーツの王者は時の大統領の招きを受けて優勝した翌年に対面し、功績をたたえられる。2024年にWSで優勝したドジャースは昨年4月にホワイトハウスを訪れ、トランプ大統領は大谷と握手を交わして「映画のスターのようだ」と絶賛。執務室に招き入れてツーショットを撮るなど大きな話題となった。

 ところが、2連覇を果たした昨年の分は不透明のまま。トランプ大統領はドジャースが連覇を決めた昨年11月に「ホワイトハウスでお会いしましょう!」とSNSを通じてメッセージを送り、ロバーツ監督も「ホワイトハウスに行くつもりです。今後も伝統に従い、政治的な主張は控えるように努めます。私は政治家ではないですから」と地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」に話していたが…。

 チームは4月3~5日(同4~6日)のナショナルズ戦で敵地ワシントンに遠征したものの、3試合ともデーゲームだったためスケジュールの調整がつかなかったとされる。その後の進展は見られず、もう一つの地元紙「カリフォルニア・ポスト」(電子版)は「ドジャースは今年のホワイトハウス訪問について沈黙を貫き、最近行った取材にコメントを控えた。なぜだろうか?」と疑問視した。

 同紙はトランプ大統領の移民政策などで生まれた分断などを挙げ「ドジャースファンは2024年のWS優勝後にホワイトハウス」を訪問する球団の決定を強く非難した」と指摘。ただし「出席を拒否するいかなる理由も筋違い」と斬り捨て「政治の話は関係ない。くだらない話はやめろ。ホワイトハウスを訪れ、執務室を見学し、大統領から称賛されることは名誉なことだ。ジョージ・ブッシュ、バラク・オバマ、ジョー・バイデンが大統領だった時もそうだったようにトランプ大統領の下でも変わらない。ファンがトランプ大統領の政策に賛成か反対かは全く無関係だ」と強硬に主張した。

 ドジャースは7月中旬のオールスター戦明けにヤンキースとフィリーズ、メッツと敵地で対戦するため北東部を遠征する。同紙はメッツ戦前の7月23日(同24日)が休養日となっていることから「ワシントンに移動することも可能だ」と訴えている。

〝慣例破り〟となれば周囲はますます騒がしくなりそうだが、果たして――。