日本人対決の看板に、今度は「因縁」の色が重なる。米ドジャース専門メディア「ドジャース・ビート」は、27日(日本時間28日)にロサンゼルスのドジャースタジアムで行われるドジャース対ロッキーズ戦を「通常の5月の一戦ではない」と位置づけた。ドジャースの大谷翔平投手(31)とロッキーズの菅野智之投手(36)が先発予定。両者が先発投手として同じ夜にマウンドへ上がる初の投げ合いが、戦前から注目を浴びている。

 色濃い要素は、単なる日本人対決ではないからだ。打席に立つ大谷と菅野の顔合わせ自体は初めてではない。2025年9月7日(日本時間8日)のオリオールズ戦では、当時オリオールズに所属していた菅野から、大谷が初回先頭打者弾を含む2打席連続本塁打を放っている。今回はその〝続編〟であり、今度は大谷も投手として向き合う。「初対決」ではなく「初の投げ合い」という、毛色の違う物語だ。

 大谷は今季8試合に先発して4勝2敗、防御率0・73と、投手としても圧倒的な存在感を放つ。前日26日(同27日)の同カードでは死球を受けたが、ロバーツ監督は登板予定に変更がないと説明した。一方の菅野は10試合で4勝3敗、防御率3・86。最下位に沈むロッキーズで、経験値を試合に注ぎ込む役割を担っている。

 背景も十分だ。大谷は二刀流でメジャーの常識を塗り替えた世界的スター。一方の菅野は巨人で12年間にわたりエースとして君臨し、NPB通算136勝74敗、防御率2・43、1585奪三振を刻んだベテラン右腕だ。同メディアは、管野について2024年も15勝3敗、防御率1・67で3度目のセ・リーグMVPに輝いたことも紹介している。
 
 菅野にとってドジャースタジアムは見知らぬ舞台ではない。2017年のワールド・ベースボール・クラシック準決勝の米国戦で日本代表として先発し、6回自責点0、6奪三振の快投を見せた。侍ジャパンは1―2で敗れたが、今回の登板は「再上陸」の意味も帯びる。

 同メディアは「ドジャースにとっても、この一戦は野茂英雄氏から始まった日本人投手の系譜に連なる」とも指摘。昨年10月にはドジャース・山本由伸投手(27)とパドレス・ダルビッシュ有投手(39)の日本人先発対決がポストシーズンで実現。今春の東京開幕戦でも山本とカブス・今永昇太投手(32)が投げ合い、日本人同士のカードはもはや珍事ではなくMLBの見せ場となった。

 ドジャースは35勝20敗で地区首位を走り、前日も15―6で大勝。対するロッキーズは20勝36敗と苦しい。それでも大谷と菅野が同じ夜にマウンドへ上がるだけで、勝敗表以上の物語が立ち上がる。大谷に刻まれた2発の記憶、菅野の勲章、そして野茂が開いた扉――。そのすべてが重なる大谷VS管野の一戦は、日本野球の足跡を照らす節目になる。