狙った獲物を仕留める代償は、未来のエース候補――。そんな衝撃案が飛び出した。米メディア「ヘビー」は12日(日本時間13日)、ナ・リーグ東地区2位のフィリーズが、オリオールズのテイラー・ウォード外野手(32)をトレード獲得するため、複数の交換要員候補を用意していると報じた。フィリーズは前半戦を54勝43敗で終え、首位ブレーブスを2ゲーム差で追走。米東部時間8月3日午後6時(同4日午前7時)のトレード期限へ向け、右打ちの外野手と先発陣の底上げを最優先課題に掲げているとされる。
その補強ポイントにぴたりとはまるのが、ウォードだ。昨オフ、右腕ロドリゲスとの交換でエンゼルスからオリオールズへ移籍。ここまで今季は357打数91安打、打率2割5分5厘、6本塁打、出塁率3割8分7厘、OPS0・746をマークしている。長打力はやや鳴りを潜めているものの、OPS+はリーグ平均を上回る113。今オフにFAとなるため、46勝51敗と勝率5割を割る〝売り手〟濃厚のオリオールズが放出に踏み切れば、争奪戦の目玉になり得る。米移籍専門サイト「MLBトレード・ルーマーズ」もウォードを期限前の移籍候補ランキングで8位に挙げている。
日本のファンにもなじみは深い。ウォードは2018年から23年までエンゼルスで大谷翔平投手(32)と6シーズンにわたって同僚だった。大谷、トラウトと並ぶ打線の一角を担った時期もあり、その勝負強い右打棒はフィラデルフィアでも即戦力として期待できる。
問題は対価だ。前出の「ヘビー」が「水面下で検討されている」と記事内で指摘した案はフィリーズがウォードを獲得し、オリオールズへアンドリュー・ペインター投手(23)、モイゼス・チェイス投手(23)、デビン・サルティバン内野手(21)を差し出す3対1。チェイスとサルティバンも有望株だが、最大の目玉は今季メジャーデビューを果たし、将来のオリオールズ先発陣を支える〝未完の大器〟と目されている右腕ペインターだ。
今オフFAのウォード1人に未来のエース候補を含む3人を投じる構想が浮上したこと自体、フィリーズにとっての補強価値の高さを物語る。首位奪取、そして世界一へ――。元大谷同僚を巡る駆け引きが、トレード市場を熱くしそうだ。












