レッドソックスの4月は、早くも危機の色を濃くしている。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は27日(現地時間)、MLBの最新順位表をもとに、ボストン・レッドソックスがいかに窮地に立たされているかを伝えた。
球団は25日(同26日)にアレックス・コーラ前監督(50)と複数コーチを解任。翌26日(同27日)の敵地オリオールズ戦には5―3で勝ち、チャド・トレーシー暫定監督(52)の初陣を白星で飾ったが、これで11勝17敗。ア・リーグ東地区では首位ヤンキースから7ゲーム差の最下位に沈む。
問題は、1勝で空気が変わったと言い切れないところにある。前出の「ON SI」は、まだ134試合を残しているとはいえ、地区優勝争いを期待されたチームが4月の段階で最下位にいる現実を重く見ている。今季のボストンは投打ともに波に乗れず、首脳陣の大胆な入れ替えは球団が「惨状」を容認できなくなったサインでもある。しかも、コーラ前監督は2018年にワールドシリーズ制覇へ導いた功労者。4月中の解任は単なるてこ入れではなく、名門の焦燥そのものだ。
その中で、吉田正尚外野手(32)の現在地も微妙だ。今季はここまで17試合で打率2割6分1厘、0本塁打、5打点、OPS・719。出塁率は3割9分3厘と一定の存在感を示しているが、5年総額9000万ドル(当時のレートで約123億円)で加入した打者に求められる爆発力には届いていない。
昨季も右肩手術の影響で出遅れ、外野とDHの起用法を巡って居場所が揺れた。チームが迷走する今、吉田もまた「使われ方」ではなく、打席で立場を守る局面に入っている。沈むチームで評価を上げるには、安打以上に流れを変える一打が必要になる。
レッドソックスは27日(同28日)から敵地ロジャーズセンターでブルージェイズ3連戦に臨む。最下位からの反転には、監督交代の劇薬だけでは足りない。吉田を含めた打線がどこまで目を覚ませるか。名門の「4月危機」は、ここから選手個々の査定にも直結していく。












