ドジャースの〝禁断補強〟は、ひとまず夢物語に終わるのか。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は26日(日本時間27日)、ドジャースがタイガースの絶対エース、タリク・スクバル投手(29)の獲得に動く可能性について焦点を当てている。
左腕は今季ここまで3勝2敗、防御率2・72、38奪三振。今季終了後にFAとなるため、今夏のトレード期限となる8月3日(同4日)を前に、資金力と育成資産を併せ持つドジャースの名前が浮上するのは自然な流れだ。
ただし、現実は甘くない。米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」はタイガースが優勝争いに踏みとどまっている限り、スクバル放出は極めて考えにくいとの見方を示した。前出の「ON SI」も同サイトのドジャース担当であるファビアン・アルダヤ記者の見解を受け、同様の流れになると予想している。タイガースは26日(同27日)終了時点で15勝14敗。ア・リーグ中地区でガーディアンズと同率の首位に並び、少なくとも売り手に回る状況ではない。
一方のドジャースはリーグ屈指の総合力を誇るとはいえ、短期決戦を見据えれば、先発左腕の頂点級であるスクバルはまさに最後のぜいたく品。だからこそ米メディアでも「ドジャースなら獲得に動くはず」という空気は消えない。
しかし、タイガースにとってスクバルは単なる交換要員ではない。昨季まで2年連続でサイ・ヤング賞に輝いた球団の顔であり、デトロイトのファン感情を背負う存在でもある。「ON SI」は記事の中で、過去にスクバルがヤンキース帽へのサインを断った逸話や、デトロイトへの忠誠心を隠していない点にも触れた。仮にタイガースが今季中にトレード放出へ動けば、ファンへの裏切りと受け取られても不思議ではない。
ドジャースにとっては夢の上積み、タイガースにとっては手放せない生命線。スクバルを巡る綱引きは、まだうわさの段階にすぎない。それでも8月の期限が近づくほど、この左腕の名前は再びロサンゼルスをざわつかせることになる。












