ソフトバンクは12日のヤクルト戦(みずほペイペイ)に2―4の逆転負けを喫し、連勝が「5」でストップした。この日はパ球団で唯一の敗戦。交流戦は13勝3敗とし、首位から陥落した。

 試合は2回までに2点を奪って主導権を握ったが、6回に暗転。5回まで一人の走者も出さない完全投球だった先発・前田純が2点を返されて降板すると、ピンチで火消し役を託された2番手・上茶谷も打たれ、一気に逆転を許した。3回以降は攻撃陣が追加点を奪えず、7連敗中だったヤクルトに白星を献上。2年連続10度目の交流戦制覇を目指す鷹の自力優勝が消滅した。

 パが強いのか、セが不振なのか、16試合で13勝を挙げながら交流戦2位に後退。立派な戦績に違いないだけに、チームに重たい雰囲気はなかった。大事なことは交流戦残り2試合をきっちりと勝ち切り、19日からの日本ハムとのリーグ戦再開に向けて弾みをつけること。その意味では敗戦の中で明るい話題があった。

 意義ある一打となったのは、初回に正木智也外野手(26)が放ったプロ初の先頭打者弾だ。2試合連発も自身初で、チームを活気づける6号ソロだった。開幕前に右足の蜂窩(ほうか)織炎で離脱。手術、リハビリを経て5月15日に一軍昇格を果たすと、すぐに「1番」に定着。13試合連続安打をマークするなど結果を残し、欠かせない戦力として昇格2試合目から1番起用が続いている。

 正木は「第1打席」の重要性をこう語る。「チームで一番最初に立つバッターなので、やっぱり勢いづけられる打撃ができたらいい」。第1打席に快音を響かせるのは、5月24日の日本ハム戦で二塁打を放って以来、実に16試合ぶりだった。

 長打のある1番バッターは、立ち上がりから神経質にならざるを得ず、相手バッテリーからすると厄介だ。チームが「1番・正木」に求めるインパクトを本人も理解している。「相手投手が嫌に感じるほどの強いスイングをしていこうと思った」。16試合ぶりに放った〝相手が嫌がる一打〟は鷹にとって大きかった。

 常勝軍団の未来を託される右の強打者。志高い26歳が打線をけん引する。