レッドソックスの守護神を務める世界最速左腕、アロルディス・チャップマン投手(38)が古巣ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM(58)に謝罪を要求し、波紋が広がっている。

 メジャー17年目を迎えたチャップマンは今季ここまで20試合に登板して0勝1敗13セーブ、自責点はわずか1で防御率0・46をマーク。衰えをまったく感じさせず、球界屈指のクローザーとして君臨している。ただ、チームは11日(日本時間12日)時点で27勝39敗のア・リーグ東地区最下位に低迷。チャップマンは有力なトレード候補として名前が挙がっている。

 そんな左腕は米スポーツ専門局「ESPN」の取材に応じ、トレードについて言及。「毎日、ソーシャルメディアやマスコミでこの件について話題になっているのを目にする」というチャンプマンは「どの球団とも特別な条項など結んでいないが(ニューヨークに行くとなると)まず監督と話し合う必要がある。じっくり話してみて、どうなるか見てみましょう」とヤンキース復帰に含みを持たせた。

 さらに「もし、そんなことが起きたら、まずこの組織の誰かが謝るべきだと思う」と発言。「キャッシュマンがその『誰か』なのか?」の問いに「イエス」と答えた。
 チャップマンは2016年シーズン途中から22年までヤンキースの守護神として活躍。ただ、最終年となった22年シーズンはクレイ・ホームズにクローザーの座を奪われた揚げ句、チーム練習を欠席したためポストシーズンのロースターから外され、オフにカブスに移籍した。当時の〝冷遇〟をいまだに根に持っているチャップマンは昨年10月には「ヤンキース復帰? 死んでも考えられない。そんなことになったら引退する」とまで豪語していた。

 ただ、ヤンキースは守護神のデビッド・ベッドナー投手(31)が2勝3敗13セーブ、防御率3・90と安定性に欠いており、プルペン補強を迫られている。チャップマンの発言を受けた地元メディア「ヘビー」は「ヤンキースはブルペンにチャップマンを必要としている。たとえキャッシュマンGMがプライドを捨ててチャップマンに謝罪しなければならないとしても、そうすべきだ。ヤンキースが17年ぶりのワールドシリーズ制覇に本気で取り組むのであれば、謝罪は取るに足らない代償といえる」とGMに謝罪を促した。