首位を走っていても、爆弾はブルペンに残っている。ヤンキースは23日(日本時間24日)に敵地フェンウェイ・パークでレッドソックスに4―2で勝利。ボストンの宿敵相手に3連戦をスイープし、連勝を6に伸ばして同日時点16勝9敗でア・リーグ東地区首位を守った。ただ、快走ムードの裏で補強論は早くも熱を帯びている。

 米メディア「ヘビー」は24日(同25日)、ヤンキースが8月3日(同4日)のトレード期限前にブルペン強化へ動く可能性を指摘した。ターゲット候補として浮上しているのが、パドレスのエイドリアン・モレホン投手(27)だ。左腕救援として昨季は13勝6敗、防御率2・08でオールスターにも選出され、今季は同日時点11試合の登板で2勝0敗、防御率6・39。数字だけ見れば、買い時にも映る。

 同メディアが引用した米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」のヤンキース担当デボン・プラタナ記者のリポートによれば、ヤンキースの先発陣は「強み」としながらも「ブルペンについては同じことは言えない」と分析。パドレスは逆に先発補強を求めており、今オフにFAとなるモレホンを抱えたまま無償流出を避けたい思惑もある。

ヤンキースからの放出候補となりそうな先発右腕ヒル(ロイター)
ヤンキースからの放出候補となりそうな先発右腕ヒル(ロイター)

 そこで交換要員に名前が挙がるのが、ルイス・ヒル投手(27)だ。ゲリット・コール投手(35)、カルロス・ロドン投手(33)の復帰が視野に入れば、先発の余剰を救援の弱点に振り向ける構図は成立する。

 この日のレッドソックスとのカード最終戦はカム・シュリットラー投手(25)が8回4安打2失点(自責1)と好投し、5回にジャズ・チザム内野手(28)の1号ソロで追いつくと、7回に代打コディ・ベリンジャー外野手(30)が2点適時打。アーロン・ジャッジ外野手(33)も適時打で続き、最後はデビッド・ベドナー投手(31)が締めた。勝ち方は鮮やかだったが、裏を返せば高負荷の終盤を任せられる駒は限られる。

 ワールドシリーズ制覇を狙う球団にとって、4月の首位は安心材料であっても免罪符ではない。ヤンキースが本当に10月を勝ち抜くつもりならば宿敵をのみ込んだ勢いの陰で、すでに次の一手は問われている。