日本ハムの重量打線が、シーズン開幕直後から一発攻勢を続けている。
敵地開幕カード3連戦(対ソフトバンク)はよもやの3連敗だったが、打線は好調で計8本塁打をマーク。先月31日から始まった本拠地での連戦(対ロッテ、オリックス)でもその勢いは止まらず、開幕8試合で8戦連発を含む計20発と、驚異的なペースで本塁打数を記録している。
この日本ハムの本塁打量産ぶり。要因は各選手の状態の良さや新庄剛志監督(54)の絶妙な選手起用の賜物と見る向きが強いが、もう一人忘れてはならない立役者がいる。今季から一軍の打線を預かる横尾俊建打撃コーチ(32)の存在だ。
現役時代から「おにぎり君」の愛称で親しまれた同コーチは2023年まで日本ハム、楽天でプレー。生涯成績は6年で計286試合に出場し打率2割1分1厘、21本、71打点と好成績は残していない。だが、同コーチは現役時代から慶応大卒の頭脳とデータを駆使したフルスイングに定評があった。これが指導者として長距離砲が揃う現在の日本ハム打線の指導にマッチしていると見る向きがある。
加えて横尾コーチの指導法には別の良さもある。それが「徹底的に選手に寄り添う姿勢」だ。
指導者としては若い32歳とあって、日頃から選手とのコミュニケーションを欠かさない。しかも選手からアドバイスを求められると、まず全てを聞いた上で自身が集めたデータを活用した助言を与える。こうした選手側に立った指導には、独自の打撃理論を持つ清宮や万波、野村らも全幅の信頼を置く。その指導で〝門下生〟が期待通りの活躍を見せるのだから、横尾コーチもニンマリだろう。
本人は自身の指導について「僕はみんなの背中を押しているだけ。コーチとしてはまだ全然経験がないので」と謙遜する。ただ「(選手への)声掛けとかはしていますが、ボス(新庄監督)からは『打っている選手には声をかけなくてもいい。打ってない選手と、いい打球でアウトになった選手にはちゃんと褒めてあげよう』とは言われているので。それはいつも心掛けている」と、指揮官とともに選手の気持ちを高める工夫に余念がない。こうした気遣いが各選手の好調につながっているとも言える。
チームは4日オリックス戦(エスコン)の逆転勝ちで3連勝。勝率も5割に戻した。新庄監督も試合後、「どんだけホームラン打ってんねん(笑い)。怖いぐらい。何なんだろうね」と目を丸くする超重量打線はどこまで打ち続けるのか。横尾コーチの指導力とともに注目度は高まるばかりだ。













