ソフトバンクは31日の楽天戦(楽天モバイル最強パーク宮城)に4―2で逆転勝ちを収め、開幕4連勝を飾った。今季初先発となった大関友久投手(28)が6回1失点で白星発進。昨季「最高勝率」を獲得した左腕が〝鬼門〟と呼べる春の仙台で粘りの投球を披露し、日本球界では3828日ぶりの復帰マウンドとなった相手先発・前田健太投手(37)との投げ合いを制した。
勝機をたぐり寄せたのは2回の投球だった。1点を先制され、なおも一死一、三塁。9番・小深田を二併殺に仕留めて追加点を許さなかった。直前に味方打線が無死満塁から1点も奪えなかった悪い流れを遮断。さらに複数得点を奪えなかった楽天のダメージは相当だった。結果的に3回以降の逆転につながる粘投。要所を心得たマウンドさばきが光った。
3月末、午後4時開始の仙台でのゲームは当然ながら寒い。ネックウオーマーを着用する野手もいた中、大関は半袖姿でマウンドに上がった。かねて繊細な主力投手たちが口をそろえて「春の仙台」を厳重警戒してきた。しかもこの日は雨でマウンドがぬかるみ、劣悪な環境と言っても過言ではなかった。
今やチームから揺るがぬ信頼を寄せられる28歳。昨シーズン自身初のタイトルを獲得して地位を完全に確立したが、それまでの〝下積み〟があって今がある。「どんな条件や環境でも対応できるタフさがある」(倉野チーフ投手コーチ)。不慣れな地方球場、チーム事情に合わせた登板間隔の変更など敬遠されがちな登板でも嫌な顔一つ見せず、与えられた仕事を黙々とこなしてきた。
大関は自らをこう評す。「(難しい役回りを)苦にしないというか、ネガティブな感情が特に起こらない。周囲の信頼や期待に応えたいという思いが強いし、それが僕の強みだと思っている」。この日はマウンドで足を滑らせ、バランスを崩す場面もあった。寒さが残る仙台遠征を前にチーム内で懸念の声が広がる中、必然のように初戦を託され、クオリティースタートを達成した左腕。また一つ信頼を積み重ねる103球だった。












