ソフトバンクは29日の日本ハム戦(みずほペイペイ)に8―4で逆転勝ちを収め、開幕カード3連勝を飾った。先発のスチュワートが5回3失点で550日ぶりの白星を挙げれば、打線は昨年までのチームメートである有原航平投手(33)に10安打を浴びせて7得点。昨季激しい首位攻防戦を繰り広げた相手にスイープを決めて最高のスタートを切った。

 有原攻略の陰には今年から打撃コーチに復帰した長谷川勇也コーチ(41)の「大谷マシン」を用いた〝施策〟があった。相手投手の球種や回転数、軌道などを再現できる「トラジェクトアーク」は大谷(ドジャース)も活用している高性能マシンで、今年からみずほペイペイドームに2台目が増設された。

小久保裕紀監督と長谷川勇也打撃コーチ
小久保裕紀監督と長谷川勇也打撃コーチ

 昨年は1台だけで、どうしても選手間で気を使ってしまう場面もあり、試合前も「使いたい人が使う」という方針だった。だが、今年は長谷川コーチの呼びかけもあり、初対戦の相手には試合前にスタメン選手が活用する仕組みにしたという。

 この日も選手は試合前に有原のチェンジアップの軌道などを確認。その効果もあってか試合では低めの変化球を見極め、高めに浮いてきた球を捉える場面が目立った。小久保監督は「集中力を切らさず低めを見極めて(よく)つないでいった」と打線を称賛した。

 長谷川コーチは2024年から動作解析などの分野も学び、スキルコーチも兼任しながら現職に復帰。データと現場の両方を知る存在は貴重で、周囲からもトラジェクトアークの用途について「幅が広がっておのおのが使いたいように使えている」との声が上がっている。

「大谷マシン」の効力が増したホークス。今回の有原のみならず、多くの場面でさらなる効果が見られるかもしれない。