救世主となれるのか――。阪神のラファエル・ドリス投手(38)の存在感が一段と増してきている。

 18日の沖縄・宜野座キャンプではシート打撃に登板。打者5人に20球を投じ、被安打1ながら2三振を奪う好投を見せた。代名詞のツーシーム、スプリットが冴えて奪った空振りは7つ。実戦が本格化するのはこれからだが「真っすぐの球速もしっかり出ていた」と手応えを示し、ゴロも空振りも奪えるツーシームを「鍵になってくる球」と胸を張った。

 昨季はぶっちぎりのリーグ優勝を果たしたものの、ここへきて不安材料も出てきている。絶対的セットアッパーの石井大智投手(28)が左アキレス腱を損傷して離脱。WBC日本代表も無念の辞退に追い込まれた。

 鉄壁に見える猛虎ブルペンも抑えの岩崎、昨季66試合登板のフル回転を見せた及川はいずれも左腕。右腕の石井が抜けた穴は大きく、離脱が長期化するほど救援陣のやりくりは難しくなることが懸念される。

 もちろん、若手投手陣にもチャンスは巡ってくるだろうが、一夜で経験を積むことはできない。そんな中でかつて阪神で守護神も務め、NPB通算5シーズンで96セーブ、33ホールドをマークしたドリスの頼もしさはいっそう際立ってくる。

 昨年7月に独立リーグ・高知から6年ぶりに阪神に復帰。石井の負傷にドリスは「残念だが、みんなで彼のカバーをしたい」と腕をぶし「いつでも投げられるように準備するだけ」と誓っている。

 NPB通算100セーブの節目までもあと「4」。実績十分のドリスであれば石井の穴を埋め、岩崎を休ませたい日に最終回のマウンドに立つことも可能だろう。〝右腕不足〟解消も含め、ドリスが文字通りの助っ人になりそうだ。