令和の日の丸飛行隊がイタリアの空を席巻だ。2月6日開幕のミラノ・コルティナ五輪へ向け、日本選手団の副団長で全日本スキー連盟(SAJ)の原田雅彦会長(57)がインタビューに応じ、メダルラッシュに期待を寄せた。ノルディックスキー・ジャンプは男子で2022年北京大会の個人ノーマルヒルで金メダルを獲得した小林陵侑(チームROY)、女子では今季W杯個人総合2位の丸山希(北野建設)、W杯歴代最多63勝の高梨沙羅(クラレ)など史上最強の布陣。レジェンドがその実力に太鼓判を押した。
――女子は14年ソチ五輪から個人ノーマルヒルが採用され、今大会で初めてラージヒルが実施される。今季、丸山がW杯6勝を挙げるなど絶好調で初の五輪に臨む
原田会長(以下原田)女子ジャンプの歴史が浅い中で、いろんなスター選手が生まれた。高梨選手もそうだったけど、歴史をたどっていくと、ピークをずっと維持していくのは難しい。昨年大活躍した外国人選手が、今年は全然距離が伸びなかったり、それも女子選手の特徴かと。丸山選手は非常にいいタイミングで(五輪に)ピークを持ってきた。チャンスだと思う。
――18年平昌五輪のノーマルヒルで銅メダルを獲得した高梨は、今季のW杯最高成績が4位。上位争いに向けては苦しい戦いが続く
原田 彼女も銅メダルを取っていて素晴らしい選手。周囲からの期待に応えようと、必死に頑張っている。「五輪で金メダルを取りたい」と言っているので、ぜひ成し遂げてほしい。
――男子だと小林が今季の個人総合2位で、好調をキープしている
原田 先ほど女子選手のピークを維持するのが難しいと言ったけど、逆に彼の場合はずっと世界のトップを維持してきた。淡々と世界選手権や、五輪でのタイトルを狙っている感じがするので、今回も非常に期待できる。
――二階堂蓮(日本ビール)もW杯第14戦のオーストリアで初優勝を果たすなど、個人総合3位につけている
原田(二階堂も)非常に活躍している。彼はとにかく若いから、ちょっとしたきっかけをつかめば、ぐんぐん伸びる時期なので。
――4人だった男子の団体は、2人によるスーパー団体に変更された。影響はどうか
原田 強豪国のオーストリア、ドイツ、スロベニアはトップジャンパーが2人、3人といる。(4人ではなく)2人で飛ぶから(他国との)差がつきにくい。あとは、精神的な争いにもなる。誰が出るのかわからないけど、非常にメンタルが影響する競技なので、その辺も見どころの一つですね。
――複合では五輪3大会連続メダリストの渡部暁斗(北野建設)が、今大会をもって現役を引退する
原田 最後の舞台だと決めて五輪に臨むのは、非常に覚悟のいること。3大会連続のメダリストだから〝世界の渡部〟にもう一度、最後にメダルを取ってほしい。
――SAJはミラノ五輪でのメダル目標を金4個を含む総数9個、入賞数20以上に設定した。スキージャンプ以外にも、スノーボードやモーグルなどでも日本勢の躍進に期待がかかる
原田(五輪前の大会で)われわれの想定を上回る活躍をしているので、非常に期待が膨らんでいる。スノーボードも(表彰台を)独占するんじゃないかと。予想のメダル数をはるかに超える勢いなので、大変楽しみ。
――4年に一度の祭典に挑む選手に向けて
原田 W杯と五輪ではやっぱり雰囲気が違う。スタートの時に、いろんなところに五輪のマークがついていて「五輪に来たんだな」と感じてくる。選手たちには気負うことなく、いつも通り飛んで、100%の力を発揮してほしい。
☆はらだ・まさひこ 1968年5月9日生まれ。北海道上川町出身。東海大四高(現東海大札幌)卒業後、87年に雪印乳業に入社。94年リレハンメル五輪団体銀メダル、98年長野五輪個人ラージヒル銅、団体金メダル。五輪、世界選手権で日本選手最多となる計9個のメダルを獲得した。引退後は雪印メグミルクスキー部のコーチに就任。現在は同アドバイザー、全日本スキー連盟会長、日本オリンピック委員会理事を務める。2026年ミラノ・コルティナ五輪日本代表選手団副団長。174センチ。















