レッドソックスで4年目を迎える吉田正尚外野手(32)の立場が、日に日に厳しさを増している。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」が報じたところによれば、レッドソックスは吉田を今後2シーズンにわたり、年俸約1867万ドル(約29億4000万円)ずつ支払う義務を負う一方で、開幕時点での明確な居場所を用意できていないという。
外野陣は依然として整理されておらず、球団内では最善の打線を組む場合、ジャレン・デュラン外野手(29)を指名打者に回す構想が有力視されている。そうなれば吉田の出番はDHでの限定起用も狭まり、代打が中心にならざるを得ない。
吉田に関しては本来であれば、すでにトレードが成立していても不思議ではない状況だ。しかし現実には、残りの契約が重くのしかかる。仮に放出する場合、ボストン側が年俸の大部分を肩代わりするか、有望株を付ける必要があり、今オフすでにある程度のリスク覚悟で若手資産を動かしてきた球団が、さらなる〝持ち出し〟を選ぶ可能性は低いと見られている。
ボストンの地元メディア「Masslive.com」のショーン・マクアダム記者も「現時点では、吉田がロースターに残る可能性が最も高い」と指摘する。完全なDFA(事実上の解雇)は現実的ではなく、球団としても「ロースター外」より「ロースター内」に置いた方が価値があるという判断だ。
もっとも、吉田が完全に忘れ去られているわけではない。昨季は不調と故障に苦しみながらも9月には打線を支え、終盤に結果を残した数少ない打者の一人だった。その事実は、フロントも十分承知している。
ただし、それが即「居場所の保証」を意味するわけではない。動かせない契約、埋まらないポジション、そして限られた起用法――。吉田は今、レッドソックスの編成事情が生んだジレンマの中心に立たされている。結果を出し続ける以外に、状況を打開する道は残されていない。












