早くも存在価値を証明しつつあるようだ。今オフに巨人からポスティングシステムを利用し、ブルージェイズへ移籍した岡本和真内野手(29)。年俸4年総額6000万ドル(約94億円)の大型契約を締結したが、現地メディアは「トロントには、早くも契約金に見合う効果が生まれている」と絶賛している。一体どのような波及効果を生み出しているのか――。

 日米、そしてカナダのトロントファンが和製大砲のMLB挑戦に大きく沸き返っている。ブルージェイズへの移籍決定後、自身のインスタグラムへ初投稿した岡本は「頑張ってきます」と複数枚の写真を添えて意気込みを表明。9日時点で11万件超のいいねが付き、コメント欄にはトロントのブルージェイズファンからも歓迎のコメントが寄せられた。

 時を同じくしてメジャーへ挑戦した大砲・村上がホワイトソックスと年俸総額3400万ドル(約53億3800万円)の2年契約を交わしたのに対し、岡本は長期大型契約を勝ち取ることに成功。ブルージェイズからの高い期待度の表れであると同時に、岡本自身にとっても破格の好条件であったことは間違いない。

 一方で、このビッグディールにも見合うかのように「オカモトフィーバー」によって、早々と莫大な効果がもたらされつつあるとの分析も出始めている。現地スポーツメディア「ブルージェイズラウンドテーブル」は、ブレイディ・ファーカス記者の発言を引用しながら「ブルージェイズが岡本と契約を結んだ際、彼がグラウンド上で生み出すであろう好影響以上に大きなメリットがあることを私たちは知っていた」と論じている。

 まず同記事では「アジア市場で足場を築く能力は、球団経営で重要なことだ。特に日本市場で存在感を示すことはもっとも重要なことの一つで、企業活動をする中で確実に大きなビジネスチャンスを与えてくれる」と指摘。大物日本人選手・岡本の獲得によって日本のファン、企業などからの認知度アップや経済的利益が生まれることを強調した。さらに「岡本の契約からたった数日しかたっていないが、その影響は既に発生している」とも言い切る。

ブルージェイズのキャップをかぶり、練習を行った巨人・大勢
ブルージェイズのキャップをかぶり、練習を行った巨人・大勢

 同メディアがクローズアップした「影響」の発信源は、古巣・巨人にあった。8日にジャイアンツ球場での自主トレを公開した大勢投手(26)と堀田賢慎投手(24)は先輩・岡本の門出を祝し、お揃いのブルージェイズキャップを着用しながら練習。その様子を巨人の公式X(旧ツイッター)などが投稿するとブルージェイズの公式Xは「GREAT CAP」などと即座に反応し、日米、そしてカナダのMLBファンや有識者の間でも一斉に拡散された。

 前出メディアも大勢と堀田の動向を取り上げ「WBCのメンバーにも選ばれている大勢はまだ26歳で、将来的にMLBへ挑戦するかもしれない。深い意味はなく帽子をかぶっているのかもしれないが、ブルージェイズが日本との素晴らしいパイプラインの基礎を築いた兆候になり得る」と手放しに称えた。

「日本とロジャーズ・センター(=ブルージェイズの本拠地)のパイプラインは確実に構築できるように感じる」(同メディア)と評されるように〝ビッグオーク〟もとい〝カズ〟のトロント入りによって、ブルージェイズの名がNPBの有力選手たちや日本のビジネスパーソン、ファンの間でも一気に浸透しようとしている。