ソフトバンク・柳田悠岐外野手(37)が28日、若き先発候補への援護射撃を誓った。ホークスのリーグ連覇を下支えした有原航平投手(33)の日本ハム移籍が決定。在籍3年38勝を挙げた右腕の退団に「3年間チームの勝利に貢献してくれた投手なんで残念。今度は敵になる。簡単な投手ではないけど、そこは勝負。しっかり準備して打てるように頑張りたい」と惜別のメッセージを送った。

 2年連続で14勝を挙げて最多勝に輝いた投手が、優勝を争う同一リーグの最大ライバルに移籍。大きな痛手に違いないが、柳田は力強くこうも言い切った。「絶対的な1枠が空くわけなんで、そこをみんながつかみにいきたいっていう気持ちでやると思う。その競争でまたレベルが上がっていく。それでまたチームが勝てば、もっともっと強いチームになると思っている」。

 有原は2年連続で175イニング以上を投げてきた。同じ役割を担う新しい「柱」が出てくるのか、若い力が競り合うようにイニングを埋めるのか――。さかのぼること1年前、ホークスは甲斐(巨人)のFA移籍で扇の要を失った。チーム内に強い危機感が充満する中、シーズンを通した競争の末に海野が台頭。また、相次ぐ主力野手の負傷離脱で出場機会を得た柳町と野村は実戦を重ねて殻を破った。

 巡ってきた出番で結果を出し、自信をつかむ。そこに柳田が口癖のように付け加える大事な要素が「チームが勝つこと」だ。もちろん反省は必須だが、勝つことでミスを無用に引きずらずに済む。今季はリーグ連覇と日本一を奪還。海野、柳町、野村の手応えを「最大化」し、背中を押した。

 かねて「勝敗の責任は自分が背負う。若い選手はのびのび野球をやってほしい」と語る柳田。来季は、独り立ちを誓う大津や松本晴、前田悠、前田純ら飛躍を期す若手が目の色を変えて先発争いを繰り広げる。若き才能を開花させるべく、自らのバットで援護射撃する腹づもりだ。

 この日はJRA小倉競馬場で開催されたトークショーに登場し、有馬記念を公開解説、予想。悔しい結果に終わり「野球で取り返します」と笑い飛ばした。心配無用、柳田が勝たせる――。