エースになっても〝原点〟は同じ――。2026年ミラノ・コルティナ五輪最終選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権初日(19日、東京・国立代々木競技場)、男子ショートプログラム(SP)は、2連覇が懸かる鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が104・27点で首位発進を決めた。

 冒頭の4回転トーループ―3回転トーループの連続ジャンプと2本目の4回転サルコーはともにGOE(出来栄え点)が4点超え。3本目のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は着氷が乱れるも「ご愛嬌(あいきょう)というか、まだ許せる範囲だった」と頬を緩めつつ「ここまでが第一章。ここまでがベースとなるので明日(20日)のフリーでいいパフォーマンスができるかどうか」とすぐさま気を引き締めた。

 銀メダルを獲得した22年北京五輪イヤーの全日本選手権は、羽生結弦、宇野昌磨の背中を追う存在だった。しかし、4年が経った今はライバルから追われる立場となった。それでも「自分のやるべきこと、目指すものはスケートを始めた時からずっと変わっていない。高みを目指して頑張りたい」と走り続けてきた。

 この日はSP曲「I Wish(回想)」を演奏している若き天才ピアニストの角野隼斗が現地で観戦した。感謝の思いを演技で表現した日本のエースは「五輪に出るのは最低条件。五輪でいい成績を取るのが自分の最大目標」と気合十分。北京五輪の自分を上回るために、愚直に歩みを進めていく構えだ。