巨人の来季新打撃コーチに就任することが決まった李承燁(イ・スンヨプ)氏(49)の「手腕」と「魅力」に、早くもチーム内で期待値が急騰している。秋季キャンプでは臨時コーチを務め、わずか2週間の指導にもかかわらず古巣選手たちの信頼をつかんだ韓国球界のレジェンド。その早期来日と〝本格入閣〟を待ち望む声は、すでにGナインの間で高まっていたという。
スンヨプ氏は日韓通算626本塁打を誇る「元アジアの大砲」。2004年から11年にかけてロッテ、巨人、オリックスでプレーし、巨人では「第70代4番」として打線の中心を担った。15年ぶりに巨人のユニホームに袖を通した今秋のキャンプでは、佐々木、門脇、来季2年目の荒巻らの個別練習に足を運び、時には通訳なしで熱のこもった打撃指導を展開した。
その熱心な指導ぶりで、選手たちの心を一気につかみ取った。「教え方に愛がある」――。このように実感する選手も多かったという。熱心な姿勢は日を追うごとに評判を呼び、指導を受けた若手の中には「また会いたい」と公然と口にする者も少なくなかった。実際に球団スタッフの1人はこう証言する。
「スンちゃん(スンヨプ氏)が韓国に帰ってから、何人かの選手は『スンちゃん、どうなるんですか。来てくれるんですか』と聞いてきていましたし、コーチ就任が決まった時には『よかったです! 来年も会えますね』と喜んでいましたよ」
臨時コーチとしての立場でありながら、選手への声かけは〝本職級〟だったという。練習中にスンヨプ氏の言葉を耳にしただけで「やらないと」と背中を押されたという若手選手の声もあり、その存在感は秋季キャンプの雰囲気すら変えるほどだった。
韓国では国民的英雄として知られるスンヨプ氏だが、現役時代から評価されていたのは豪快な打撃だけではない。練習姿勢、野球への向き合い方、技術への探求心――。いずれも超一流で、その背中は日韓の野球界で後輩からの尊敬を常に集め続けてきた。
前出のスタッフも「巨人にとってとにかくいい影響力を与える人。来年はもっと責任感の強い彼を見られると思いますね」と期待を寄せる。
秋季キャンプ最終日には阿部監督が「1年間いてほしいと思って、僕の方から正式にオファーは出してあります」と直々に〝熱烈ラブコール〟を送っていた。現場の願いがかなう形で実現したスンヨプ氏の入閣。来季の巨人打線にどのような変化をもたらすのか。その影響力から目が離せない。












