〝マニラの惨劇〟はなぜ起きたのか――。バレーボール男子の世界選手権(15日、フィリピン・マニラ)、1次リーグ第2戦が行われ、世界ランキング7位の日本は同9位のカナダに0―3で敗戦。13日のトルコ戦に続くストレート負けという衝撃の完敗劇で、決勝トーナメント進出を逃した。まさかの早期敗退は、司令塔の不在が大きく響いたようだ。

 51年ぶりの表彰台を目指した大会は、予想外の惨敗に終わった。エースで主将の石川祐希(ペルージャ)がわずか5得点。序盤からカナダに押されっぱなしで、第3セットは石川をベンチスタートにする荒療治を試すも、流れを変えられなかった。試合後には「この結果を見て、僕たちは力がないチームだということを改めて感じた。もう一度、一人ひとりが成長しないといけない」と表情を曇らせた。

 2024年パリ五輪で正セッターを務めた関田誠大(サントリー)は、5月に右足関節を手術した影響で、今季の代表活動に不参加。ロラン・ティリ監督は永露元稀(広島)、大宅真樹(日鉄堺)の両セッターを併用し続けたが、思うようにフィットはしなかった。

今大会は不参加だったセッター・関田誠大
今大会は不参加だったセッター・関田誠大

 そうなると、日本が誇るダブルエースも生きない。もう一人の大砲、高橋藍(サントリー)もこの日はチーム最多の11得点を挙げた一方で、トルコ戦は4得点にとどまった。試合後は「もう結果が全てですし、チームとしても自分自身としても、自分たちの力がここまでだったと認めるしかないので本当に悔しい結果というか…。まだまだやれた部分はあったんじゃないかなと思う」と悔しさをあらわに。今大会は石川&高橋がそろって活躍する場面が少なく、攻撃陣が十分に機能しなかった。

 あるバレーボール関係者は「チームが調子を落としている面もあったと思うけど、改めて関田さんがいないと厳しいことが露呈する形になった」との見方を示した。

「本当に何もできずに終わった世界選手権で、代表の一シーズンだったと思う。反省とともにまた次に向けて、進みたい」と石川。28年ロサンゼルス五輪へ、暗雲が垂れ込める今季の代表活動となってしまった。