〝野獣〟が父親超えを果たされた――。藤田和之(54)が、ノアのシングルリーグ戦「N-1 VICTORY」(9月8日、東京・後楽園ホールで開幕)に向けて拳を握った。群馬の前橋育英高に通う長女・真妃琉さん(17)が、今夏のインターハイ(高校総体)のレスリング女子76キロ級で優勝し、2連覇を達成。さらに地上波番組への出演も決定する大活躍で、父は上機嫌だ。そんな娘の勢いを借りて、野獣はN-1初制覇を目指す。
3年ぶりのN-1出場が決定した藤田は、意気込みを無表情でそらんじる。「生まれてどんどん大きくなっていく中で、いつか人間って死んでしまう。その辺に恐怖とか、夜も眠れない時があるんです。そして自分自身の生きた証しを残したい、残せたらなという思いです」。続けて「…って、どこかでミスター(永田裕志)が言ってたんで。僕もその思いです。生きた証しをN-1に残したいです」と遠くを見つめた。
Aブロックにエントリーする藤田だが、意識する相手を問われると「初対決の選手と戦うのが、非常に楽しみですよ」。そのうちの一人で開幕戦でぶつかる佐々木憂流迦について問われると「動きが速いですね」とほほ笑んだ。
相変わらずの藤田だが、実は期するものがある。その裏にあるのが子供たちの活躍だ。特に長女・真妃琉さんの躍進はめざましく、7月29日に島根・雲南市で行われたインターハイの最重量級で勝利して2年生で連覇を達成した。これに藤田は「パリ五輪で金メダルだった鏡優翔選手と同じ階級なんです。1年生の時に初優勝して、今年また勝てたんですよ」と誇らしげだ。
止まらない〝我が子自慢〟に「これじゃあ、永田裕志と変わんないなあ…」と頭をかきながら「僕はインターハイは苦労して、3年生になってやっと取った。それを1年生から2回も取ってるんでね。もう完全に超えられちゃいましたよー」とうれしさを隠さない。真妃琉さんは練習仲間と、テレビ東京の人気大食いバラエティー番組「デカ盛りハンター」にも出演が決まったそう。「見てやってください」と〝告知〟まで飛び出した。
また、高校1年生の長男も佐賀でレスリングに取り組んでおり、今回のインターハイで団体3位になったと小鼻をふくらませる。子供たちの活躍に「刺激はもちろん受けてますよ。娘はインターハイ、自分はN-1優勝!」と拳を握った。
25日の後楽園大会では、夏休み中の真妃琉さんが会場で観戦する前で大暴れを見せた。仲間のKENTA、征矢学とゴング前からひと悶着するなど、敵味方構わず闘志むき出し。最後は自分に攻撃を誤爆させた仲間2人をラリアートでなぎ倒してリングを下り、さっさと帰るなどやりたい放題で、波乱のN-1を予感させるのだった。













