勝負どころでの差が浮き彫りになった。西武は20日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)に4―5と惜敗し3連敗。借金は今季ワーストの9にまで膨らみ、自力CS進出の可能性も消滅した。

 1点を追う4回、4番のタイラー・ネビン外野手(28)から一発が飛び出して一時逆転に成功。2戦連発の13号2ランを放った助っ人は「打ったのはカットボール。強い打球を意識して打席に入りました。真ん中付近の甘い球を見逃さずに仕留めることができた」。

 ところが、その勢いも長続きしなかった。4回裏、先発・松本航投手(28)が牧原大に同点の2号ソロを被弾。西武バッテリーとしては自軍の得点直後の失点に対し、細心の注意を払っていたはずだ。しかしながら連覇を目指す王者ホークスの「圧力」は見事なまでに的確で、あっという間にゲームを振り出しに戻された。

 そして2―2で迎えた7回に相手先発・上沢が2四球で崩れかかり、一死満塁となって西武にとっては絶好の勝ち越し機。このチャンスを西武打線は全く生かせず〝フイ〟にした。フォーク、スライダーの連投で追い込まれた炭谷銀仁朗捕手(37)が、内角高め148キロの速球にあえなく空振り三振。続く代打・村田怜音内野手(24)も誘い球の外角スライダーを空振りして2ストライクとなった直後、アウトローの149キロ速球に手が出ず見逃し三振に倒れた。

 こうなれば、必然的に試合は「ホークスペース」だ。7回裏に3番手・山田陽翔投手(21)が一死二塁から代打の切り札・中村晃に勝ち越しの適時二塁打、野村勇にも12号2ランを被弾し突き放された。「得点した直後の回を抑える」「守備から攻撃のリズムを作る」という〝球界の格言〟をライオンズの面々は、まるで踏襲できなかった。

 9回にJ・D・デービス内野手(32)が3号2ランを放ち、1点差に迫ったものの結局は「焼け石に水」。一見すると接戦に見える一戦は、その点差以上に今の西武とソフトバンクの力量、意識の違いが残念ながら表面化したと言い切れる。