広島は12日の阪神戦(マツダ)で9―2と逆転勝ち。8月初の連勝を飾り、4位浮上を果たした。これで3位・DeNAにも1ゲーム差とし、Aクラス返り咲きへ再接近だ。

 相手左腕・大竹には戦前まで通算1勝13敗、今季4戦4敗と辛酸をなめさせられていた。そんな天敵に会心の一撃をかましたのはエレフリス・モンテロ内野手(26)だ。1点差に迫った直後の3回二死一、二塁から大竹のチェンジアップを左翼席に運ぶ6号逆転3ラン。「チームの逆転につながってうれしい!! 最高です」と振り返った通り、小躍りしながらダイヤモンドを周回した。

 この値千金の逆転弾で赤ヘル打線にも一気に火がつき、苦手の大竹を9安打7得点の猛打で5回途中KO。終わってみれば、15安打9得点で圧勝した。モンテロが放った値千金の一発には、新井貴浩監督(48)も「最高のホームランだった。非常に大きかった」と激賞。殊勲の一撃をたたき込んだ助っ人は今月10試合で3発目。その背景には来日1年目の新外国人選手が配球などでレクチャーを仰ぐ朝山東洋打撃コーチ(49)の日々の声掛けも、量産の成果につながっている。

広島の「天敵」阪神・大竹から、豪快に逆転3ランを放ったモンテロ
広島の「天敵」阪神・大竹から、豪快に逆転3ランを放ったモンテロ

 その極意は〝一日一善〟打法の勧めだ。朝山コーチは「モンちゃんには『4打数1安打でいいから、いいところで長打1本。そういう期待を込めて使っている』といつも声掛けしている」と明かす。そして「仮に凡退全部、三振だったとしても長打1本あればOK」と極めてポジティブな声掛けも継続しているという。チーム内で数少ない「本塁打を打てる打者」を目指し、打撃が小さくならないようにするためだ。

 もちろん、だからといって「全球フルスイング指令」を出しているのではない。「どの打者もそうだけど、悪くなるとボール球を振り出して、球を追いかけ出す」と持論を説く同コーチは、モンテロに対し「いい打者はストライクを打っているぞ。ストライクゾーンを振れば、オマエは結果を出せる」との言葉で暗示をかけ続けているという。モンテロも「前は『打ちたい、打ちたい』となっていた。今は我慢。打つことができる球だけを待っている」と朝山コーチの助言を受け、前向きだ。

 残り40試合。チームが目指す2年ぶりのCS進出においても鯉の助っ人大砲が今のペースでアーチ量産を続ければ、新井監督にとっても心強い存在となる。