セ5位の広島は9連戦中の7試合目となる11日の阪神戦(マツダ)が雨天中止となった。7月4勝16敗3分けと苦しい時期を経て、8月は5勝4敗と一進一退。負債を一気に返上とまでは至っていないが、後半戦でも新井貴浩監督(48)は、将来のチームの強化も見据え、その下地作りにも精を出している。
それは選手のみならず、指導者もしかりだ。3年目の今季は開幕時に2人の投手コーチの役割をチェンジ。永川勝浩コーチ(44)をベンチに据え、昨季までベンチにいた菊地原毅コーチ(50)をブルペン担当へと変更した。理由は昨季までで、まだ永川コーチが一軍のベンチ担当が未経験だったことから、新井監督は「やっぱり、こういうのも経験してみないと」と、44歳の青年コーチがさらに経験値を高めていくことを願っての配置換えであることを明かしている。実際、指揮官はそんな思惑が、良くも悪くも的中した試合があったと明かす。
「終盤を前に僅差で勝っている試合があって。ブルペンはAという投手1人が準備していた状態だったけど、自分たちの攻撃でたくさん得点を取って、展開が変わり、Bという投手で行こうと判断して。で、俺が『やっぱりBで』って伝えた時に、永川コーチが『すいません、Bは準備できてません』と。でも、実際にはブルペンで菊地原コーチが『Bもあるかも』と準備してくれていて、Bが登板できた。これは、永川コーチが悪いのではなく、ベンチとブルペン担当、両方を経験したコーチでないと、なかなか機転を利かせられるものではない。そういった意味では、本当にいい経験をさせることができた」。
鯉将は野手出身の監督ということもあり「投手のことは実際、投手出身でなければ、分からないこともある。試合中はそれに、攻撃のことも考えなければならないし。投手起用で俺が『あ、忘れてた!』っていうことは正直、ある。そこをどんどん言ってきてくれるコーチであってほしい」と、投手コーチの理想像を明かす。
後半戦から鯉将は、投手コーチを昨季と同様の配置に戻した。首脳陣もまた前半戦での試行錯誤や失敗で得た教訓を、残り試合で成果に変える使命を持って臨んでいる。












